実況席 『試合終了です!結果は、荒船隊0ポイント、来馬隊2ポイント、東隊2ポイント、そして結城隊が5ポイントとなります。また結城隊は生存ポイントも加算となり合計7ポイントになります』 『一試合で7ポイントは大きいですね』 『そうだな。上位の試合で7ポイント稼ぐのは珍しい』 『それでは、最後の展開の解説と、今日の試合のポイントへとうつりましょう』 『途中村上先輩が何か話しているのが見えましたね』 『恐らくヒワさんに揺さぶりをかけてみたんだろう。だが、ヒワさんもそんなことで揺さぶられる人じゃない。逆に踊らされたな』 『見事に罠でしたね。来馬さんと鋼さんを引き剥がす』 『嗚呼、一定のはずの来馬との距離が空いた。そこを東さんが狙った訳だ』 『来馬隊長にかけつけたいところだけど、ヒワさんが小荒井くんに突然矛先を変えたことで、鋼さんは考える間もなく、獲られる前に獲らないとと思ってしまったんですね』 『来馬隊があと点を獲れそうな部分は小荒井しかなかったからな。加点を目指すなら獲っておきたい』 『それも全て…つぐみさんの読み通りか。結果として東さんのあぶり出しに成功し、通常であれば狙撃しにくい箇所に東さんはいたが、見事にくぐいに撃たれたな』 『くぐい先輩のあの弾なんですか、かなりいやらしい感じでしたけど』 『分からないな…初めて見る弾だった』 『ランク戦のために準備してきたトラップの一種でしょうか。これは今後結城隊とあたることになるチームとしては先に知ることが出来て有り難い半面、まだ他にもなにかあると仮定できるので身がまえますね』 『それでは本日の総括。今回の試合のポイントを押さえていきましょう』 『結果としてはくぐい隊員が一人で4ポイントあげていますね。これはとても素晴らしい成績です』 『本人の力量もさることながら、周りのアシストもすごく良かったですね』 『そうだな。逆にくぐいに獲らせることを目標にしていたから、周りがシンプルに動けていた』 『荒船隊は逆境に打ち勝ち切れなかったのが敗因だな』 『ですが、逆に楽しんでいた雰囲気もありましたね。ある意味、今回は一番順位が低く、最初から得点を上げることよりもくぐい隊員との駆け引きを楽しんでいるのかなとも思いました』 『そうですね、ランク戦は必ずしも結果だけじゃないです』 『東隊と村上隊は、いつでも動けるチャンスはあったが、警戒し過ぎて動きが鈍かったのが敗因だろう』 『なるほど、限られたレールの上から外れる勇気も時には大切、ということですね』 『東さんの穂刈先輩、ヒワさんを狙った意表は流石です』 『そこは経験だろうな』 『今回は用意された状況で、それだけ自分のペースに持ち込めるか、逸脱できるかが鍵だったと思う。時にはイレギュラーな道を選ぶ発想力が試されたな』 『なるほど〜』 『さて、これで結城隊は現行に7ポイント加算されB級1位が確定しました。これによりA級への挑戦権もゲットとなります』 『つぐみさんの狙い通りですね』 『A級戦も面白い戦いになりそうだ』 『それでは最後のB級戦での最後の質問です。「トリオン量の優劣は?」ということですが…多いのは鴇崎さんだね』 『そうだな、次につぐみさんで、ヒワさん、くぐいの順だろう』 『つぐみさんとヒワさんはサイドエフェクトがありますしね』 『次が「ヒワさんははオペレーターやらないの?」ですが、これはね、うーん…オペレーターって結構向き不向きがあるんだよ』 『自分の居る場所の戦況を把握できても、全体の把握、予測ができるわけじゃない』 『そうですね、一歩先を動いてフォローできるかも問われます』 『ヒワさんはやらないんじゃなくて、向いてないんだって前に言ってたよ』 『つぐみさんも出来るってだけで、人数が多いと無理って言っていたので、向いてるわけじゃないみたい』 『鴇崎は器用だから。普通の事ならそつなくこなせるんだろう』 『くぐい先輩はゲーム脳ですからね。全体把握がかなり得意です』 『さて、というとこで、私たちの実況席もランク戦にあわせて終了となります』 『ここまでお付き合いただき、ありがとうございました!実況は玉狛支部オペレーターの宇佐美と、レイジさん、烏丸でお送りしました。A級戦もお楽しみに!』 |