「これならいい?」

『私に聞くなよ…』


ナマエはかわいいから、ときどき不安になる。告白して返事をもらったときは自分でも驚いた。今でもあれは夢じゃないのか、そう思ってしまうんだ。


「ねえ、ナマエ」
『何、アルミン』

「僕はナマエのこと大好きだよ」

『……』


後ろからでもわかるくらい顔真っ赤だよ、と言うとうるさい黙れと一喝されてしまう、端から見たら素っ気ないと思われるんだろう、けど僕だけ、知ってればいいんだ。僕の手の上に重ねられたナマエの手の温もりを。


『、アルミン』

「どうしたの、ナマエ?」


『私だって、大好き、だよ』

「、うん…っ、」


苦しいよ、アルミンと聞こえてたけど、あともう少しだけ。僕の愛しい人の体温を感じさせて。




20130603/愛し君