ナマエ!と俺を制する声を振り切って風を切るように走る。なんで、どうして、今にもこぼれそうな気持ちをぐっと抑える。まだだ、まだ、頼むからあと、少しだから…っ



『リヴァイッ!』

「ナマエ、」


嘘だと、信じたかった。また、彼女に会えると、思ってた。なんで、どうして、


『あ、いつは…』

「リヴァイ班は俺とこいつ以外全滅だ」


『っ、』

リヴァイの襟を掴む、なんで、なんで、避けないんだよ、人類最強ならこれくらいのこと避けるのも容易だろ、なんで、


『なんでっ、なんで、あいつ、は帰ってくるって!約束したんだ、よ…何が人類最強だ何がリヴァイ班だ!なあ、何か言えよ、何か、言ってくれよ…リヴァイ、俺のせいだって、お前が弱いからだって!』


なんで、甘んじて俺なんかの攻撃を受けてんだ、お前は悪くないのに、なんつー顔してんだよ、いや、違う俺が、させてんだ、ああ、


「ナマエ」

やめろ、俺は、


「ナマエ、悪かった」


そんな言葉、聴きたくなかった。




20130601/何もかも全てあなたのせいだ


((そう思えたら、どれだけ楽になれたか))