『え、私憲兵団には入らないよ』

「えっ」

『えって、アルミン酷いなあ』


てっきり、憲兵団に行くのかと思っていたから、と戸惑いながら告げると彼女はだろうね、と言ってカラカラ笑う、一段落すると蒼空を見上げ何かを決意したように僕を見つめる。ナマエは何を考えているのだろうか、


『確かに私さあ、自分が一番大切なクズだよ』

「そんなこと、」


『ないって、本当に言い切れる?』
「…」

『アルミンはほんっと優しいね、でもこれは本当のことだから、私は自分が一番大切で傷つきたくないし死にたくない、だけどね、やらなきゃいけないことがあるから』


そう僕に語るナマエの目は何かを成し遂げようとする決意に満ち溢れていて、僕は口を開けなかった。


『アルミンはさ、生きてね』

「ナマエ…」

『絶対、これから先どんなことがあっても、生きて、生き抜いて、それで、幸せになって』



夕陽に照らされ僕に何があっても生き抜いてと言うナマエの真剣な姿、どうして、今更になって思い出すのだろうか。僕は、ああ、そうか、


「アルミン…?」

「ナマエ、ナマエ・ミョウジも、巨人の可能性が、あります。」

「アルミン?!お前、何言って、」


ごめん、ごめんナマエ、僕は、生き抜くよ。


20130526/それでも僕は戦うことを止めない


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