見ていて見えない
わかんないわかんない、わかりたくもないけど、(( うそ、わかってる ))わかんないよ。でもこうやって思っていることは少なからず私は先輩のことをわかりたいと思っているんだと思う、なんという矛盾、なんて愚か、そうだ、私は結局どんな罵られたって、傷つけられたって私は先輩のことが好きだったのか、近づきたいと思っていたのか、愛して欲しいと望んでいたのか、それがどんなに現実に起こり得ることなどないとわかっていても、恋愛というものは実に複雑で、辛くて、苦しくて、恋しくて、愛しくて、難しいものなんだ、まだ十数年しか生きてないガキがと思うかもしれない、でもそんな私でもそんな恋愛を今しているから、でも気がつくのが遅すぎた。もう先輩は、南沢先輩は、私のこと、嫌いだもん、ね。





南沢先輩、南沢先輩、私わかっちゃったんですよ、ゴメンなさい嘘です、本当はずっと前から先輩に惹かれてたんです、薄々感じてたんです、でも一乃のこと好きな私もいたんです。だから気がつかないふりしてたんです、だけどいつの間にか南沢先輩が好きだって気持ちが大きくなってたんです、だから自分が怖かったんです、あんなに一乃のこと好きだったのに簡単に先輩に惹かれて、一乃への想いが薄れて、私の一乃への気持ちが嘘だったって、そうなるのがいやだったんです、だってあの一乃への想いは本物だったのに、ああもう何書いてるんだか、ぐしゃぐしゃですね。頭のいい先輩ならあのドヤ顔で余裕ぶっこえて理解してくれると思ってます、最後に一つだけ、烏滸がましいお願いしてもいいですか?私、先輩と話したいです、私がセカンドのマネだった頃のように普通に、あのちょっと人を小馬鹿にしたような顔で「寝癖ついてんぞ」って、もっと欲を言うなら笑って欲しいです。南沢先輩、楽しかったです、今まで、ありがとうございました。これからはただのもつかない後輩と先輩なのかもしれません、でも、先輩、大好きです、

名字名前



『…っ、はは、私ってばなーに書いたんだろ、バカ…すぎ、る。』


最後の行は消して封筒に入れる。何で先輩のこと好きになっちゃったんだろ、な。この手紙みたいに先輩への想いも封できればいいのに、



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