横暴

あの日から私は南沢先輩に言われるがままファーストランクのマネージャーになって仕事をしたり、南沢先輩から連絡がきたら南沢先輩のところへダッシュで行ったり、そんな日々が続くなか、ファーストの練習が久遠監督の所要のためなくなった。今日こそはあの人を久々にじっくり見れる!と思うと嬉しくてにやける。ここのところ南沢先輩のせいであの人と話すばかりかあの人が見れなくて辛くて辛くて。でも今日はやっとあの人に、




「名字、」


『南沢、先輩…』

「俺、電話したんだけど?」

『っご、ごめんなさい…!』


嘘、携帯…っあ、ああああ!二回履歴…


『す、すみませんすみません!な、にか用でしょうか?』

「用なかったら連絡しちゃいけないわけ?」
『あ、いや、その、』


すみません、と謝って床に目を伏せると上からため息が聞こえてきた。う、あ、ごめんなさいごめんなさい。



―――
続かなかった



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