入部
すまん、許してやってくれないか、三国先輩と呼ばれている男の子は私に謝る、苦笑いしているつもりらしい。だけど全く苦笑いなんかじゃなくて、周りの子も悲しそうで、どうして、


『、サッカー、かわっちゃったんですね』
「、ああ…」



近くにいた守お兄ちゃんの監督さんだった久遠監督に話しかける、久遠監督もどことなく悲しそうな顔、守お兄ちゃんが大好きだったあの楽しいサッカーはどこかに消えてしまった、その事実が私を苦しめる、ねえお兄ちゃん、あんなに楽しそうにしてたサッカー、無くなっちゃったんだって、私悲しいよ、私お兄ちゃんとお兄ちゃんの仲間と秋ねえと夏ねえと冬花ねえ春奈ねえと皆とやったあのサッカーが恋しいよ、


「円堂…」

『、監督だって、春奈ねえだって悲しいのに、ごめんなさい、わ、私…サッカーや、ります!!こんな楽しくないサッカー、やってられません!お兄ちゃんに合わせる顔ないですし私は自分自身に嘘はつきたくなんかありません!私、キャプテンたちになんといわれようがやります、実力ならキャプテンたち以上にあるって自負してます、女の子がサッカーやるなんておかしいだなんて知りません男尊女卑最悪です断固反対です!!ということで久遠監督!!音無顧問!!そして皆さん!!今日からよろしくお願いします!!因みに否定、およびいいえは聞きません!言った野郎にはやむおえません実力行使させていただきます!!以上!円堂名前!』

「ちょ、」
『うるさいです黙ってください私あなたたちより強いです本当です名門だかなんだか知りませんがせいぜい首洗って覚悟してくださいね先輩方もですよ特にキャプテンに言っといてくださいよねああああああムカつくムカつくわだああああれが私が弱いってぇえええ?!あとあんの剣城とかいう時代遅れな不良ファッションしやがってくそ化身だあ?なめんなよゴラァ化身なんざだせるっつーの化身出せるくらいで調子のってんじゃねーぞぁああああ思い出したら腹立ってきた、天馬くん、しんちゃん!!』
「ひ、は、はい!」
「な、なんでしょう!」
『練習付き合って!サッカーしよっ!』
「は、はいっ」
「はいっ」


「あ、あれが…強気女子?ぼ、僕無理だよぉ…!」
「…三国先輩」
「霧野、俺には無理だすまん」

「名前ちゃん、かわってませんね、監督」
「ああ、そうだな…」






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テーマ「人外ファンタジー」
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