『ヤバイヤバイヤバイこれ本当にちょっとそこのお兄さん冗談抜きでやべえっすぱないっすちょなんで目覚ましさん起こしてくれなかったのおおおおおおおお!!!!ねええええええなんでえええええええええええ』

「いーからさっさと走らないと朝練遅刻するぞ!」

『遅刻とかそういう問題じゃないんだよ蘭丸くん!ねえそこじゃないのねえなんで南沢先輩の約束がある日にかぎって私は寝坊しちゃうのかななんで私は今走ってるのかな今なら風になれる気がするよ蘭丸!!ねええなんでえええええ!!』

「まあ、ほら頑張れほらあと少しだ!」

『ぐすっ』


校門まで走ってなんとか朝練の時間には間に合いそうだ、でも、問題は、これ、から、だったり…あああああ鬱だ鬱だなんで私こんなことしてるんだろうかなんで私サッカー部のマネっていうかほぼ南沢先輩のお世話係だけどさ!なんでしてるの?スクールライフってやつをエンジョイするってかつての!そう去年の私は誓ったのに!なんで南沢先輩の!下僕!なんかに!



『くっそー…しかも今日約束の時間間に合わないしもうバックれ』
「遅かったな、名前?」
『すいやせんっしたあああああああ!あああああのですね、今日はあのちょっと道端に座り込んでいるおばあさんを助けていたらですね、こんな時間になってしまいましてですね、あーえーその、』
「へえ、そのおばあさんとやらを助けてたら別にバックれる必要ないよな?」
『あ、いや』
「それになんで霧野と一緒なんだ?」
『それには、あのそのほら山より高く海よりも深い事情が御座いましてですね!』
「ほお、ぜひ俺に聞かせてもらいたいんだけど?」




『………申し訳ございませんでしたあああああああの、もう、本当許してください、本当嘘ついてごめんなさいいいいい!』
「最初っから言えばいいんだよ遅刻したんだろ?」
『…はい、』
「はあ、まあ何ともなくてよかったよ」

『!南沢先輩』


な、なんだろうこの胸のときめき、今胸きゅんしたんだけど…!笑ってるし、心配してくれたんだ…なんか、嬉しいな。いつも蹴られたり叩かれたりパシられたりいたずらされたり引っ張られたりしてるけどやっぱ、


「じゃ、あと頼んだからな」

『へ、?』


え、なんですかこの紙、え、ちょっと待てこらこの紙なんですかちょっとなんか買い物リストってかいてあるんですけど、え、しかも買うもの多いんですけど、ちょおまっ…やっぱ前言撤回くそう


『み…南沢先輩なんてやっぱ大っ嫌いだばっきゃろおおおおおおおおお!!!!』





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