『った、』
スコーンと私の頭に何かあたった、あたった、絶対何か頭にあたった。負傷した部分を優しく撫でながらキョロキョロ周りを見回す誰が何を投げたんだゴラァ手違いで私にあててしまったならそうだな、私は優しいから500円で許してあげるよ、意図的だったら?潰す。ってかこれ、何
『あ、…え、チョコ?』
***
『と、いうことがあったんだよたっきー』
「そうやって呼ぶなってこの間注意したばかりだよな?」
『まあまあそう堅いこと言っちゃいやーん』
「」
『おら、シカトすんじゃねえよつーか隣のプリンセスさま(笑)は笑ってんじゃねーよ』
「はっプリンセスじゃねーよプ リ ン スだこれだからナマエは…違いもわかんねー馬鹿はヤダヤダ」
『おい貴様表でろぉおおおその化身焼き鳥にすんぞくっそくっそ!』
は、隼総なんかに時間かけてられないんだった。とりあえず喜多には一言かけた。練習中お邪魔してごめんねっていや休憩時間だったから突撃したんだけど、それでも悪いことしたなあって思ったんだよこれで、あ、れ、
『宵一は?』
おかしい、いつもだったらあの三人というかなんだかんだプリンスとたっきーといるのに、というか私今日一回も宵一と会ってないんだけどこれ、は、まさかっ
廊下を駆け抜け途中巡り会ってしまう先生たちにすみませんっと反省の欠片もありゃしない言葉を投げかけながらも自分の教室へと目指し脚を動かす、く、そ疲れるおのれ覚えてやがれ西野空宵一この借りいつかかなら!
『うえっう、あ、ったー』
「っ、く、はははは!ひ、ひっかかった!ふっつーひっからないっつー、か、ひ、ひーっ」
『西野空宵一やはり貴様かああああああ!』
くそうそうだよおかしいと思ったさいつも何かしら仕掛けてくる宵一がいなくてしかも今日は女の子からたくさんチョコもらえて幸せすぎて怖いって思ってたらやっぱりこれだよ!
「ひいい、ははっや、ヤバい笑いすぎ、て、しにっふはははは!」
『そのまま笑い苦しめくそう』
パンパンと埃を払って立ち上がる、うん、もうスカートには埃ついてないかな。
「ひー、笑った。ナマエ本当どんくさいはノロいは、いいとこなしじゃね」
『今の結構グッサリと心にきましたよ西野空さん』
「うーそだってえ、ごめんよぉ?」
今日の宵一いつもの7倍くらいうざごめんなさい冗談です。
『あのさ宵一、わざわざ呼び出す為だけにチョコ投げたの?』
「んなわけないじゃん!本当ナマエお馬鹿だよねー」
『ほめるなテレる』
「あ、隼総だ」
『シカトかコノヤロウ』
え、ちょ、本気で隼総のところ行きやがった。放置プレイ?ねえ放置プレイですか私Mじゃないよいじめよくないよ西野空くんくそう別に寂しくなんかないんだからな目から流れる液体、これは涙じゃねえ、汗だよ!…帰ろう。宵一からもらったチョコはなんか怖いから妹にあげよっと。
∴翌日チョコを妹にあげたことがバレいつも以上に喜多に荒んだ目で見られ、隼総には笑われ、西野空にはこき使われたのだった。何故?!
*ついったでリクをくださった奏深に捧げる西野空夢と言い張りたいが言い張れない西野空夢