お互いの吐息が聞こえる、なんでこんなことになったのかは今でもまだ、鮮明に覚えている。鬱憤をはらしたかったからだった、一番仲のいい親友の彼女が私より好きだと、彼をずっと見ているから。心の底のドス黒い蟠りが堪えられなくて、どうしようもなくイライラしていて、そんなとき全部忘れさせてやろうか、と嫌なこと全部忘れるならと、南沢さんの提案に承諾したのがそもそもで、でもこんなことするなんて思わなくて、ズルズルズルズルとずっと、これは続いてる。



「なあ、」

『っふ、なんで…、すかあ?』


「最近、山菜のこと言わなくなったけ、どっもういい訳?」

『さ、ァ?んっ』


ぐちゅぐちゅ緩く下からも上からも、耳を塞ぎたくなるような音が聞こえてくる。ああまた心ののドス黒い蟠りが大きくなるのを感じる。どくり、どくり、


「は、寧ろ前より悪化したってか?」
『うるっ、ひ、っああぁ』
「、じゃあ今日も、思い出す暇もないくらい激しくしなきゃっ、なあナマエ?」


笑ってるはずなのに目が泣いているように見えたのはきっと私の見間違え、だ。



20110720/都合のいい考え



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