『幸せの定義ってなんだと思う?』
「幸せの定義?」
『うん、ほらすーがくでやったじゃん。定義とかなんちゃらとか』
「ああ、証明でやったやつか」
すぐに思い出すところとか、さすが元帝国生とか尊敬する。そんな彼なら今私が考えている幸せの定義とやらは簡単に解き明かしてくれるのではないかと期待に満ち溢れた目で見つめたらお腹でも減ったのか?と真顔で聞かれた。ちょっぴり私の乙女心とやらが傷ついたので脳天にチョップをいれておいた。
『で、源田くん、幸せの定義について何か思いついたかね?』
「あ、ああ…」
ちょっと涙目になってるこーじろーを見て少し申し訳なく思ったが今はそっちより幸せの定義の方が重大と私の中で位置付けされているため脳はシカトの方面でいくらしい。
「定義とは違うかもしれないが…それでもいいか?」
『ん、?』
違う?違うの?と問うとコクンと頷く。ほえーっとアホ面かいて居る間に幸次郎が口をひらく。なにを言うのか、どきどき、再度期待した目で見つめてみると今度は何もいわれなかったくそう、シカト方面か。
「俺の幸せはお前が隣にいることだから、この先もずっと居てほし、い…ど、どーした?」
『い、いや…』
聞いていたこっちが恥ずかしくなるってどうよ、まあ幸次郎のことだから何も気にせずに言ったんだろうけど、
『まあ、私も…』
「ん?何か言ったか?」
『なーんでもない!あ、幸次郎ここ!今度ここ行きたいっ』
「ん、今度二人で行こうな」
『うん!』
20110528/幸せの定義