『…どんなところが好き?』

「そう!僕のどこが好きか教えてっ」


ニコニコと周りにお花が咲く勢いで笑っている吹雪。そんな吹雪は私の目の前に立っていて、笑顔が眩しい。そういえば、私はなんで吹雪と付き合ったんだろうか、ぼーっと考えてみる。なんでだっけ?成り行きだった気もするけど、今はちゃんと吹雪のことが好きだ。でもどことこう、具体的に述べなければならなくなるとそれは難題だ、今まで考えたことないからなあ…ううん、


『吹雪は、そういう吹雪は私のどういうところが好きなの?』

「ナマエちゃんの好きなところ?んー面倒くさがりだけど頼まれたら断れなくてきちんとやるところとか、意外に恥ずかしがり屋で照れてるところとか、人一倍負けず嫌いで、この間ゲームで負けたときの」
『あああもういいから!もういい止めて!』
「ほら、今だって照れてる、ナマエちゃん可愛い」
『うあああああもう黙って…!』


そう人が恥ずかしがるようなセリフはくからだろうがバカ!顔が熱い、熱を冷ますために机に顔を伏せる。あー…冷たい、



「ねえ、僕のどんなところが好き?」

『もう勘弁してくれよ…』

「聞きたいんだもん、」


だもんって、お前は何才児だバカ。でも本当、私吹雪のどこが好きなんだろう。考えれば考えるほど謎だ。うーん、うーん、唸ってゴロゴロして考えても、数学の数式のようにはいかない。かといってこのまま迷宮入りは避けたい。どこ、



『どこかが好きじゃなきゃいけないの?』

「…え?」



『好きだから好きなんだよ。どこ、って聞かれると難しい、でもこれだけははっきり言えるよ、気がつけば吹雪のことを好きになってて、それは今この瞬間も続いてる、…これじゃダメかな?』


あまり難しいことを考えるのは好きじゃない、だけど吹雪の照れる姿を見られるなら、ありかな、なんて。




20110518/難題をといて




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