「……」
「立向居、どうした?」
無反応、こりゃあそうとうご立腹だな。苦笑いしてから立向居がさっきっからずっと見ている方向へと視線をかえる。…あー、
「まあそんな嫉妬すんなって、仕方がねえだろ?あいつ等幼馴染だったっぽいしな」
「嫉妬じゃありませんっ!」
「じゃあなんだよ」
「うっ…わ、わかんない、です。ただナマエ先輩がとられた…ような気がして、こう、ものすごくむかむかするんです、腹の底から」
腹の底からって言ってた時の表情ものすげえ怖かったぞこいつ、つうかそれを嫉妬って言うんじゃねーのか?あーあ名字の奴も大変だな、こんな後輩に好かれちまって、
「綱海さん?」
「ん、ああ…まあお前が思ってること名字に行って来たらいいんじゃねーの?(ここでそんな不機嫌巻き散らかされても、なあ…?)」
「!そうですね、それじゃあ俺ナマエ先輩のところに行ってきます!」
素直なことはいいことなのか言うやいなや立向居は名字のところへ走って行き抱き着いた。おいおい吹雪がすんげえ目で見てんぞ、お、立向居が口開いた、「俺ナマエ先輩が吹雪としゃべってる姿見てるとすごくとられた気がしてむかむかするんです、だからあんまり話してほしくないです」…名字、今回はお前に同情する、まあ頑張れ!海に比べれば小さいこったあ!