「おいブス、早くしろよ」

『…』


目から涙が出そうだ、あれ、私もうマネージャー辞めたはずだよね?あれ、なんでまたマネージャー業やってるの?というかこの子はなんで私にすぐ罵声を浴びせてくるんですか、自分の容姿は自分が一番知ってます、ブスなのは重々知っております。なので本当言わないでください、傷つきます、といいますか現在進行形で傷ついております。


「あ゛?なんか文句あんのかあ?」
『滅相もございませんっ!!』



一刻も早くここから立ち去ってお家に帰りたい、いや帰らさせてくださいそして出来ればあまり私を呼ばないでください。マネージャーなら優秀な秋ちゃんたちで十分だろうに…!

「本当とろくせぇよなあ、なんでこんな奴がマネージャーだったのか理解に苦しむぜ、ああ、そうか、鬼道チャンのお気に入りだからか?」
『…、』


「っち、図星かよ」


つまんねえのと吐き捨てられた、鬼道さんのお気に入りだなんてこいつ…!!なんて恐ろしいことを言うんだ…?!鬼道さんのお気に入りでもなってみろ、その次の日からはきっと佐久間のストレス解消の餌食直行だろ、ええええそういう根拠もないような憶測だけのことを言うのは止めてくれや、不動さん

『あの、…ふ、不動さん?』
「あ゛?」

『訂正だけ、私は、鬼道さんのお気に入りなんかじゃない…です。』


「はあ?」
『ひっ』


なんでこの人はこんなに怖いんだよー…、もう本当さっきまで引っ込んでいた涙が、またこんにちはしてしまってる、眼力はんぱねえし、あれか、歌舞伎役者目指してるんですかね、頭も何か意図的に…


「テメェ馬鹿にしてんのか?!」
『ひいいいぃいいっめ、滅相もございませんっ!!』


こ、怖いよおおおお何この人、本当人ひとり目で殺せちゃうんじゃないかなあ…そしてその最初の被害者私と、なんかすごく嫌だ…



「ナマエ…っ?!、…なんで不動がいるんだ」
「居ちゃ悪ぃかよ?」

『き、鬼道さん…』


あれ、なんか救世主きたーとか思ったんだけどいつ爆発するかわからない空気漂ってるように見えるのは私だけかな…


「不動、お前ナマエに何をしたっ」
「別になーんもしてねぇぜ、なあナマエチャン?」


いや私あなたにいじめられました、というかなんでただ手伝いしに来ただけなのにこんなに体力を使うようなことをしなくてはいけないのか…うう、神様私は何かあなたに嫌われるようなことをしたでしょうか?


『うう、…う、』

「やっぱり何か不動にされたんだな?!」
「っだーから、なあんもしてねえつってんだろ?つーか早くしろよテメーがトロイから余計な時間くっちまったじゃねえかよ」

『す、いません…』
「こんなやつに謝る必要なんかない、行くぞナマエ」

『あ、う…』


鬼道さんに手を引っ張られてというか引きずられてに近い形で仕事場から離される。引きずられながらも後ろを振り向くと不動さんと目があう、霞めてよく見えなかったけれど不適な笑みを浮かべたような気がした。





I want peace!




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