俺だけを見て(逸雅)(1/6)

フィフスセクター解散と同時に俺たちシードはもといた学校へ戻されることになった

俺や龍崎、飛鳥寺、御門は帝国学園に戻ってきた。今ではいつも通り授業を受けいつも通り部活に参加している

今日もいつも通りに過ごし今は部活に参加するため部室で制服からユニフォームに着替えてる最中だ

「じゃ、龍崎達って自宅待機だったわけ?」
「まぁな」
「へぇ.......ってことは暇してたわけ?」
「んなわけないだろ。授業には参加出来ないから家で勉強と自主練してたに決まってる。まぁ、逸見はどんな生活していたのかわからないがな」
「むっ。俺だってちゃんと勉強してたぜ」
「どうせすぐ飽きたんじゃないのか?」
「そんなことするかよ」

確かにちゃんと勉強はしていた。でも、何故か雅野のことが気になって勉強なんかあまり手付かずだった

この帝国に戻ってきた時も雅野は俺を見ることはなかった。龍崎や飛鳥寺、御門とは顔を合わせたりしていたが俺にはなかなか顔を合わせたりしてくることはなかった


ばたっ

「よし、行くか」

今はサッカーのことだけ考えればいい

_________

「よし!MF・DF以外はベンチに下がれ」

佐久間コーチの掛け声でFWである俺たちとGKである雅野はベンチへ下がる

「あれ、タオル忘れたかも」
「逸見が忘れ物」
「んだよ。タオルとってくる」

俺はスタジアムをあとにして部室へ向かう






「...........」
「どうした、雅野」
「華村か」
「逸見とは全く顔も会話もしないよな」
「できるわけないだろ........」
「怖いのか?また、逸見が遠くに行くんじゃないかって」
「っ!」
「図星だな。でも、ちゃんと伝えなきゃわからないぞ」
「わかってる」
「なら、これは先輩命令。逸見の所へ行ってこい」
「華村........」
「ほら!休憩終わる前に話してこい」
「ありがとう、華村!」
「はぁ.........世話のかかる奴らだな」

__________

「タオルっと.......あった」

ロッカーから目当てのタオルを持ちロッカーのドアを閉めるのと同時に部室の扉が開く音がした

「逸見!」
「雅野..........どうした?」

そう。この学園に帰って来たが俺は一度も雅野とは話してなくて今日、久しぶりに雅野から俺の名前が飛んできた

「は、話がある!」
「........今更か」
「逸見.......」
「今更、俺に顔を合わせるのか?今更、俺と話すのかよ!!」

別にそんなことはどうでもいい。早く雅野を抱きしめたいし話もしたいのになぜか否定の言葉しか出なかった

「逸見、確かにあの時から今を振り返ればお前の顔をみたり話しかけたりできなかった。でもそれは............っ!!」


ばんっ!


「逸見........」
「雅野。俺たちは終わりだ。もう、話もしたくないし顔も見たくない」

俺は雅野の横をすり抜けるように部室を出ようとするが


がしっ

「っ!」
「頼むから終わりだなんて言わないでくれ..........俺はまだお前のこと.........!」


がたっ

「雅野........」
「逸見.......好きだ。まだ、俺はお前が好きなんだ。だ、だから!」
「雅野..........ありがとう」
「いつ.......みっ!!」

壁際に雅野を誘い込みそのままキスをしてやった

「逸見........」
「俺も好きだから......お願い.........」



【俺だけを見て】


雅野の耳元で呟くと顔を真っ赤にして口をぱくぱくする雅野がいた

「雅野、好き、愛してる」
「///////俺もだ、逸見」

俺たちはまたキスをした。さっきの触れ合うキスじゃない。恋人がする深いキスを




(なぁ、なんであの時俺のこと見なかったんだよ)
(......お前が遠くに行ってしまうそんな気がしたから。どうしても見れなかったし話しかけられなかったんだ)
(俺は雅野の側から離れるつもりはないぞ。これからもずっとな)

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