No.33 最終決戦!最強ジェネシス(ジェネシス編)




メンバーの発表をされた私達は円陣を組んだ

「よし、この試合絶対に勝つぞ」
『おう!!』

円堂君の掛け声に私達は返事をしてからフィールドに立った

私はDFのポジションとして今回戦う
このポジションはかつて風丸君がいた場所

「風丸君...........」

私は目を閉じてまた開いた

「風丸君の分もこのポジション頑張るからね」

審判の笛の音がスタジアムに響き渡り前半戦が始まった



豪炎寺君のパスを吹雪君が受け取りそのボールを鬼道君にパスしFW陣とMF陣が走った







No.33 最終決戦!最強ジェネシス(ジェネシス編)

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この試合にはリュウジ君や風介・てるみんは出ていない

これは私達、新生雷門イレブンでジェネシスを倒すと言う瞳子監督の指示だ

「私達を侮るな!」
「くっ!」

ウルビタが鬼道君のボールを奪いゴールに向かってくる

「止めるぞ、リカ!」
「了解や、ダーリン!」

一之瀬君とリカちゃんのスライディングがウルビタに向かうが

「甘い、グラン」
「なっ!」
「フェイントかいな」

ウルビタは後ろにいたグランにパスをする

「行くよ、円堂君」
「来い、ヒロト!」
「その前に俺たちを倒してからにしな!」
「木暮君は円堂君の前に壁山君は木暮君の前に綱海君はウルビタにマーク」
「「「おう!!」」」
「!!」

おそらく驚いただろうな。何故なら今、私はDFでの司令塔なのだから

「行くよ、グラン!『スクリュードライバー!!』」
「っ!」

私のブロック技が決まりグランのボールを奪い前線に向かう

「行かせるか!」
「このボールは繋げなくてはいけないんだ!!『ホワイトブレード!』」
「くっ!?」

ウルビタの攻撃を防ぎそのまま前線に走る。前線には豪炎寺君と吹雪君がいる

「吹雪、この試合に勝つぞ。そのためにお前の力が必要だ」
「豪炎寺君........僕は完璧にならなくてもいいんだよね。僕自身の力で戦っていいんだよね」
「当たり前だ。情けない戦いをするより全力で戦う方がよほどいい」
「なら、僕は............」

吹雪君がいきなり立ち止まりそして

「僕は自分の力を彼らに教えるだけだよ」

マフラーを取り後ろを振り返り

「祐奈ちゃん、豪炎寺君!シュートチェインで決めよう!」
「あ..........」

いつもの吹雪君だ
よかった.......私は『うん!』と返事をしてからシュート技を放つ

「氷の刃よ!今、解き放て!『アイスソード!!』」
「よし、行くぞ吹雪!」
「うん」

私のシュート技に繋げたのは豪炎寺君のシュート技

「『ファイヤートルネード!』」

そして最後に吹雪君のシュート技でこのシュートチェインが完成する

「これが僕の力だ!」
『いけ!アニキ』
「吹き荒れろ!『エターナルブリザード!!』」

吹雪君と豪炎寺君と私のシュート技が混ざり合ったシュートがジェネシスのGKに向かってくる

「舐めるな!『プロキオンネット!!』」

ネロはキーパー技で防ぐが

「なっ!うわぁぁ!!」

3人のシュート技の威力が高かったせいかネロの技は敗れそのままゴールしてしまった

「やったぁ!」
「よしっ!」
「アツヤ。ありがとう」

まずは1点を連取した私達
でもまだ油断は出来ない。まだ、グラン達は本気を出してないから

それから全体の司令塔である鬼道君やDFのみの司令塔の私の指示で試合の流れはこちらにきていた

「この試合に僕たちは全てをかけるんだ!『ウルフレジェンド!』」
「これ以上は点をやらせるか!」

ネロのプロキオンネットが吹雪君の技を止めるが

「なっ!わぁぁ」

2点目が入り前半戦の終了の笛がスタジアムいっぱいに鳴り響いた

_____________


「俺たちが2点を失うなんて」
「グラン」
「父さん?」
「後半戦はリミッターを解除しなさい」
「!」
「リミッターを解除しなくても俺たちは戦える」
「グラン.........」
「いいえ。この試合は負けるでしょう。なら、後半戦でリミッターを解除して戦ったほうが勝機があるはずです」
「父さん.............わかりました」







「グラン。本当に解除するのか」
「父さんはこの試合に全てをかけてる。でも、俺はこんなことをしてまで戦いたくはないんだ」
「..............」
「ごめん。弱音を吐いたね」
「誰だって弱音吐きたくなる」
「ウルビタ...........」
「なら、少しだけの解除なら問題ないだろ」
「ウルビタ.......ありがとう」
「か、勘違いするな!私だってこの試合には勝ちたいだけだ//」
「そうだね。じゃ、行こうか。次は俺たちの力を見せる番だよ」

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後半戦の笛が鳴り響いた

「これが俺たちの力だ」
「まさかリミッターを解除するのか!!」
「ついに本気を出しにいったかグランの奴」
「行くよ!」

グランやウルビタ達が前に出てきた

「止める!」
「出来やしない。俺たちはここで負ける訳には行かないから」
「くっ!」

グランの猛攻はFWやMFの面々をなぎ倒していった

「これがリミッターを解除した力......」

私はDFのメンバーに指示を出したがグランの猛攻は止まらずついに私との一騎打ちとなった

「ヒロト君!!」
「祐奈.........」
「これがリュウジ君が言っていた『リミッター解除』なの?」
「いいや。これは解除していない。俺たちの意志だよ祐奈」
「じゃ、なんでそんなにも苦しそうな顔をしてるの?」
「してるかい?そうか祐奈にはそう見えるんだね。でもそんな情けは今は要らないよ」

グランは私を抜きついに最後の砦である円堂君に向かう

「これが俺たちの力だ!!ウルビタ・ウィーズ」
「へっ」
「決める」
「『スペースペンギン!!』」

3人の必殺技が円堂君に向かってくる

「はぁぁ!!『マジン・ザ・ハンド!!』」

円堂君の必殺技で抑えるが

「うわぁぁ!!」

はじき返されそのままゴールが決まった

「これが俺たちの力だよ。円堂君」
「ははっ。やれば出来るじゃないかヒロト」
「っ!」
「お前たちの本気を俺たちにぶつけて来い」
「円堂君.......」
「私達は君たちが本気を出して来るのを待ってたんだよ」
「祐奈......」
「ほら、楽しくサッカーをやろうよ」

私は笑顔でグランやウルビタ達を見る

「私達は間違っていたのか」
「わからない。でも祐奈や円堂君の言葉を聞いてるとそんなことを思えるんだ」
「グラン」
「!父さん」

グランやウルビタは後ろを振り返るとベンチに座っていた吉良星二郎が立っていた

「なぜリミッター解除をしないのです」
「父さん。俺はリミッター解除しないで戦いたいんです。本気の勝負を」
「今のグラン達では本気を出しても円堂君達には敵わないでしょう。なら、リミッターを解除して戦うのが一番の筈ですよ」
「父さん........」
「それって、貴方のエゴじゃないんですか?」
「!」
「祐奈......」

私は我慢の限界により口を開いた

「この試合に大人は口出しする意味があるんですか?それにヒロト君にだって考えがあるんだからそれを見守るのが父親の役目でしょう!!」
「っ!」

私はなぜかヒロト君のお父さんに当たってしまっていた。でも仕方ないじゃないか。ヒロト君のやり方に口出しするから

「ごめんなさい」
「なぜ謝るのです」
「え?」
「貴方の言うとおりですね。私はヒロトにすべてを押し付けてしまっていた。君のお陰です、風見 祐奈さん」
「どうして..........私の名前を」
「さぁ、なぜでしょう。ヒロト、頑張りなさい」
「はい!父さん」
「玲名も」
「父さん..........うん」
「さぁ、やろうぜ!楽しいサッカーをさ!!」

円堂君の声で私達は残りの試合を始めた

そして.........



ぴぃぃぃぃーー


「勝った........」
「やったぜ、皆!!」

円堂君は鬼道君や豪炎寺君に抱きついていた

「負けたのか.........」
「ヒロト君」
「祐奈。それに緑川、晴矢に風介」
「ヒロト、おかえり」
「..........ただいま」

ヒロト君はリュウジ君の手を取り立ち上がった

「祐奈。君のおかげで全力をだせたよ」
「私だけじゃないよ。円堂君や他の皆のおかげだよ」
「いや、君のおかげだよ。ありがと祐奈」

ちゅ

「え?」
「な、な、な////」
「ヒロト...........」
「ヒロト、てめぇぇ!!」

何が起きたのかわからなかったがこれだけはわかる。ヒロト君は今、私の頬にキスをしたんだと

「ヒロト」
「円堂君」
「また、サッカーやろうぜ」

とそっと手を差し出す円堂君

「もちろんだよ」

そして2人は握手をしてこの戦いは終わった

のだったが.........


がたがた

「な、なんだ!!」

いきなりスタジアムに異変が起きたのだ

「まさかエイリア学園が崩壊してるのか」
「まずいぞヒロト!!」
「皆、早くキャラバンに乗るのよ!!」

瞳子監督の声で私達はキャラバンに向かって走った

「全員乗ったわね」

キャラバンに乗った私達は崩壊寸前のエイリア学園からなんとか逃げ出すことが出来た

___________


樹海でキャラバンが着陸すると警察の鬼瓦さんなんかがいた

「私は父さんを連れて警察へ行きます。貴方達とはここでお別れね」
「瞳子監督。今までありがとございました」
「円堂君達のおかげよ。ありがと」
「ヒロト、晴矢、風介、リュウジ。貴方達はこのままキャラバンに乗り円堂君達のフォローをしなさい」
「わかったよ、父さん」
「必ず帰ってきます」

瞳子監督に連れられヒロト君のお父さんはパトカーに乗り樹海をあとにした

「よし、俺たちもキャラバンに乗って雷門に戻るぞ」

私達は富士の樹海を後にして雷門に向けてキャラバンを走らせた

これで長かった戦いは終わったそう思っていた私達だったがまさか彼等が敵として現れることになるなんて夢にも思わなかった


(キャラバンの中ではみんな疲れきっているのか眠りについていた)

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