「ノイトラセンパイ」
「ん?…かなてか、どした」
「おなかいたい」
「変なもんでも食ったか」
「ううん」
「…ほら、大丈夫だから」
「うん」

ぎゅっとノイトラセンパイに抱きつく。
そんなあたしの頭をぽんぽんと軽く叩く。
今日はいわゆる生理の日。
こういう時だけやたらネガティブになって涙腺が緩くなって、血が少なくなって身体的にも弱る。
おにいやリンちゃんには見せたくない。
離れてた分、笑顔を見せたいの。
仲良しな分、笑いあいたいの。

ノイトラセンパイには自分の血のことを話した時から何も言わないでただあたしを宥めてくれるから頼ってしまう。
それから血をくれるのもノイトラセンパイで。

「センパイ、血ちょうだい」
「…飲んだら今日は家に戻れよ。リンには言っとくから」
「うん…ごめんなさい…」
「別にいい。ほら、早く飲め」
「…ありがとう」
「ん」

兄弟とか、親友とか、そういう存在じゃないけど。
すごく頼れるいいセンパイで、特別な人。
いつまでこのままでいれるかはわからないけどそれまでは頼りきりになりそう。

「…(なんだかんだ優しいんだよな、ノイトラセンパイは)」



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