出会いもあれば別れもある


ジャスミンはジャローダに進化した!

「これが…ツタージャの最終進化…」

電気石の洞窟の中図鑑を開く。
図鑑ナンバー003、ジャローダ。ロイヤルポケモン。
ジャローダの気高い瞳で射すくめられても平気な強い相手にだけ本気を出す。
それがジャローダの図鑑の説明だった。
そのまま図鑑を閉じてカバンにしまい、ジャスミンをボールに入れて腰のベルトに装着する。

『あとツタージャは最終進化するまで預かって欲しいんだ。あとデータ取れたら図鑑もね。じゃあよろしくね!』

先ほど下の階にいたベルさんのジャスミンをくれた日の言葉を思い出す。
もう、ジャスミンと離れるのは最初から決まっていたことだ。




「はーい!ジェシー!!」
「!アララギ博士!」
「やっとライブキャスターを使わずお話が出来たわね!改めまして、わたしがアララギです!わたしのお願いを聞いてポケモン図鑑を受け取り、ツタージャとここまで来てくれたんだよね…」
「はいっ」
「じゃあ早速図鑑と、ツタージャの評価させてもらうわね!ええと…ジェシーがいままでに見たポケモンは100匹…なるほどね!ありがとう!これは感謝の気持ちよ!」

マスターボールを手に入れた!

「マスターボールはどんなポケモンでも絶対に捕まえられる最高のボール。旅はポケモンとこ出会い!チャンスを逃さないでね!」
「え、こ、こんなすごいものもらえません!」
「あらあら?違うわよ、研究のためだから遠慮なく貰って?」
「は、はい!ありがとうございます…!」
「しかしポケモンの分布って2年で大きく変わるのよね。だからこそ研究は終わらないし面白いと言えるのだけど…。さて、次はツタージャね、見せてくれる?」
「はい!」
「あら、もうジャローダまで成長したのね!」
「さっき電気石の洞窟で進化したばかりです!」
「もうこんな大きくなっちゃって…育てるの大変だったでしょう?」
「でも楽しかったです!ジャスミンと…一緒にたくさん…」
「…ジェシー」
「たくさん、思い出も、作りました」
「…」
「ね、ジャスミン…研究所で迷惑かけちゃダメだよ?ちゃんと博士とベルさんのいう事聞くんだよ?」
「…ローダ…」
「ジャスミン、ありがとう」

ジェシーはジャスミンに笑顔を向けて頭を撫でる。
するとジャスミンはそれに応えてジェシーに顔を擦り付ける。
少し微笑んで、ジェシーを慰めるように。



「ジャスミンを、お願いします」
「…ハイ、ちゃんと受け取ったわ!もしジェシーの時間がある時に研究所に顔を出してね?」
「っ!はい、そうします!」
「アララギ博士ーッ!」
「あら!フウロじゃない!ジェシー、こちらはフウロ。フキヨセのジムリーダーなの!」
「あら!じゃないですよ。いまは徒歩でネジ山を越えてソウリュウシティに行けないから飛行機に乗せてね!って頼んで来たのはアララギ博士ですよ!」
「あはは!そうだったわね。だけどその前にお願い!タワーオブヘブンを調べたいの!だからそれまで待ってて!それじゃあね、ジェシー!どんな時でもどんなポケモンとも仲良くよ」
「もう!おおらかというかどこか適当というか……親子ってやっぱりどっかで似ちゃうのね。さてとアナタ、ポケモンジムに来てアタシに、挑戦する?それとも博士が向かったタワーオブヘブンで鍛えます?アタシとしては強いトレーナーと戦えるならどっちでもいいよ。アナタの挑戦、待ってるわね」
「…!は、はい…!」



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