再開を願う気持ち

「あ、パパ?」
『ジェシー!旅に出てからやっと電話くれたね!』
「うん。久しぶり」
『久しぶり!ええと、何かあったのかい?』
「パパの友達のNさん、パパは連絡とかとってないの?」
『N…?なんでまた』
「ロットさんって人から、Nさんのゾロアを貰ったの」
『…!ロットさんから…?』
「うん…」
『…そうか。それで、そのゾロアがどうかしたの?』
「パパに、預けたいなって」
『僕に…?ジェシーが譲り受けたんだろう?』
「でもNさんのポケモンで、あたしは知らない人だもん」
『…。そうか、ジェシーは今どの街にいる?』
「え?ホドモエだよ」
『分かった。ちょっとそっちに向かうから待ってて』

−−−−−

「お待たせ!本当に久しぶりだね、ジェシー!」
「…久しぶり」
「…。ゾロアは?」
「…出てきて」

ジェシーがボールからゾロアを出す。ボールから出たゾロアは鳴き声をあげながらジョシュアを見上げた。
ジェシーは今まであったことをジョシュアに伝えた。

「それでこのゾロアがジェシーに。なるほど」
「だから、そのゾロアはパパに預かってほしいの」
「うん…ジェシー、やっぱり僕はゾロアを預かれない」
「…?なんで?」
「ゾロアを譲り受けたのはジェシーだろ?ロットさんも僕じゃなくジェシーに面倒をみてほしいって言ったんだったよね?」
「そうだけど…あたしでいいのかな」
「ジェシーじゃなきゃダメなんだよ」
「…なんで?」
「それはジェシーがゾロアを譲り受けたからだ」
「…うん」
「ロットさんの言葉を借りるなら運命ってことなのかな…ゾロアはジェシーが面倒を見るべきだと思うよ」
「…」
「それに、Nはポケモンの声が分かるやつだから、Nが旅から戻ってきた時に、ジェシーといろんなところを旅をしたゾロアを見せたら嬉しいんじゃないかなって思うんだ。だからそれまではジェシーがゾロアにいろんな景色を見せてあげてほしい」
「…分かった」
「うん。さすがジェシー!」
「…ねぇ、パパ」
「ん?」
「…Nさん、本当に、会えるかな。ゾロアは…また、Nさんと会える?」
「!…。うん、会えるよ。ジェシーが旅してたら、ゾロアはきっとまたNに会える。だからそれまでジェシーが面倒見るんだよ」
「…うん!…ありがとう、パパ」
「どういたしまして!じゃあ僕は帰るよ。ジェシーはホドモエのポケモンセンターに泊まるんだろう?」
「うん」
「じゃあ、これからも旅を頑張って。何かあったらまた連絡するんだよ」
「うん!パパ、またね!」

−−−−−

「ただいま、エレノア」
「おかえり!ジェシー、元気そうだった?」
「うん、元気だったよ!」
「それでジェシーは何について悩んでいたのかしら」
「ロットさんがジェシーにNのゾロアの面倒を頼んで、ジェシーが僕に預けるか悩んでたみたい」
「そう、Nの…。その様子じゃジェシーに任せたのね」
「うん。やっぱり僕よりも旅してるジェシーのがNに会える確率は高いし…ゾロアにもいろんな景色を見てもらいたいから」
「そう、貴方らしいわね」
「それに会った時はNに僕の娘なんだって自慢もしたいし!…なんて」
「可愛い娘だもんね?」
「うん!あ、もちろんエレノアも可愛いよ!」
「知ってる。ジョシュアがよく言ってくれることだもの。まだ…照れるけど」
「あっエレノアが素直だ」
「まぁね…もう旅してた頃とは違うのよ?」
「分かってるよ。それにやっぱり、エレノアは素直なのが一番可愛いし、好きだよ」
「ありがとう。わたしもジョシュアのそのまっすぐさが、とても大好きよ」






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