ジャスミン
土方さんが言った花屋は、"屁怒絽さん"といった天人がやっている花屋だった。…あれ、ここ違う。
目的の花屋を探すべく、しばらく歌舞伎町をさ迷っていると、電信柱の影に隠れている黒い隊服を着たゴ…男を発見。
あれは…確か、
「お巡りさん、お巡りさん。」
「あ、すいません。今はお巡りさんではなく愛の狩人…!」
振り返った彼は、確かに見覚えのある顔。しかし名前が出ない。
「あの…私、花屋『リナリア』というところを、探しているんですが。」
「
何を迷っている勲。俺はお妙さん一筋…あ、え花屋?!えーっとちょっと待ってね。リナ…リナリアねェ。」
眉間にシワをよせ、一人ぶつぶつ呟いていた彼は私の問いを聞くと、上を向き少し黙る。…そしてしばらくすると、はっと顔をこちらに向ける。そして
「こっちだよ!」
「あ、はい。」
私を見ながら、にこっと微笑む。
あ、そうだ。この人の良さと笑顔は…
真選組局長"近藤 勲"
「此処だよね。新しくできるお花屋さん"リナリア"」
「はい、ありがとうございます!」
目的地に着いた私は一つ礼をする。すると彼はいえいえと、照れながらいう。そして店と私を交互に見たのち、「もしかして…」っと声を上げる。
『…どうしました?』
「いや、これは俺の勘だけど…もしかして君が、此処で花屋を開く…のかな?」
『えぇ、そうですよ。』
そういうと彼は「この若さで?!凄いね!!!」っと一人で盛り上がりはじめた。
『あの、お名前伺っても宜しいですか?』
そう、尋ねると近藤は嬉しそうに微笑み頷いた。
「俺は真選組局長の…」
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それから私は近藤と別れ、店を開く準備をした。さっきの出来事を思い出しながら…
彼に渡したのは、ジャスミン。薄桃色のジャスミンの小さな花束。花言葉は…
ジャスミン
花言葉は貴方についていく好きな方に渡したらって言ったけど、大丈夫だったかなあ。
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「"貴方についていく"って気持ち悪ィわボケぇぇえええぇえええ」
「ぶべらああっ!!!」―――――――――――
最後に出てきたのは、あの二人。そうあの二人です((笑
次は…次はあの王子様の登場です!(ニヤリ
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