きぶし


歌舞伎町


そこは天人と人間が行き来する不思議な町。



右手には地図。肩からナナメ掛け鞄を掛け歩く私の前には





「お巡りさん、お巡りさん。」





黒い隊服を着たあの有名な真選組。





「あ?何で……ィ…。」





先に振り返ったのは栗色の頭。





「…土方さん。女の子が『お巡りさん』を呼んでやすぜ」

「てめェもお巡りさんだ。何かあった……のか?」





そう、彼等は一番隊隊長沖田総悟と、鬼の副長土方十四郎。





「あの…ここら辺に、お花屋さんってありますか?」

「あー…あの角を曲がってしばらくしたらあるぞ。」





そういい遠くを指差す鬼の副長。その横顔はとても整った綺麗な顔。





「…ありがとうございます。」





私は彼等に背を向け歩こうとし、ふと忘れ物を思い出す。





「あ、あの…お巡りさん!」

「ん?なんだ?」

「あの…よかったらこれどうぞ。お礼、です。」





取り出したのはきぶしの押し花が入った栞。小さく白い花。





「このお花の花言葉は」






さあお仕事の始まり。



きぶし

花言葉は出会い





『運命の出会い、なんてね。…では。』

「運命って…そ、あんた」

「あれィ、土方さん顔が真っ赤ですぜィ」

「うっうるせぇぇぇぇえええ」






―――――――――


ヒロインの説明を少し。

ヒロインは美人で清楚な感じの女性。、皆一度は振り向き、言葉が出なくなります(とりあえず美人ry)

という訳で連載スタート!



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