(恋)


最近保健室がキレイだ。前からも伊作先輩が掃除していたんだけど、最近は特に。

「そんなことないよ」

伊作先輩に理由を聞いたらそう言われた。
でも保健委員の皆が言っていることだから、何かあるんだろうと思う。



今日も伊作先輩は棚の上から部屋の隅まで掃除している。鼻歌なんか歌っちゃって、機嫌が良さそうだ。僕はまた先輩に聞いてみる。

「なんでそこまできれいに掃除するんですか?」
「んーそんなことないよ。本当に。」
「なんだか今日はご機嫌ですね」
「えーそうかな?」

もう少し押したら教えてくれそう。

「新野先生から頼まれてるんですか?」
「うーん、違うな。もう少し大人になったら乱太郎にもわかるかもしれないね。」

そう笑顔で言うと伊作先輩は掃除に戻ってしまった。さっきより楽しそうだ。大人になったら?僕が部屋を掃除する時は、、

やっぱりわからない。伊作先輩の鼻歌を聞きながら考えても答えは出てこなかった。



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