(back)


今回は回りくどく、苛めてやろうと思った。言葉で直接伝七を怒らせるのはただの喧嘩になってしまってもう面白くないし。

僕は特に大人しい子が好きだという訳じゃない。でも伝七を困らせたくて、あんなことを言った。伝七は次の日の委員会では大人しくなっていた。周りはいつもより元気がないだけだと思っていたらしいが、僕には理由がわかっている。でもあえてそれには触れない。大人しく何も言わずに座っている伝七。今まで何度も伝七を泣かせてきた。でも伝七は僕に歯向かうのを辞めない。泣きながらも僕に憎まれ口を叩く。そういう所が僕の加虐心をくすぐるんだよ。最初は馬鹿だと思っていたけど、どんどんあいつのことが気になっている。いつ伝七は気付くのだろうか。僕のこの思いに。そして自分の気持ちにも。

伝七が僕のことをちらちらと見ている。気付かれてないとでも思っているのか。馬鹿なやつ。でもそんな伝七はすごく可愛いと思う。可愛らしくて、とても苛めたくなる。伝七がいつも通りになるまで絶対に話しかけないでおこう。



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