「あー。今から急にだが、持ち物検査をする。」

力河先生のその一言でクラス全員がブーイングをする。

「えー。いやだー。」

「どこに隠そうか。」

「めんどくさい。」

だったら違反物を持ってこなければよかったのに。

露骨に嫌な顔をする生徒たちを見ながら
紫苑は思った。

紫苑は後で後悔するのが嫌なタイプだ。
だから検査に引っかかる物は持ってこないし、
もらわない。
まぁ、放課後でいい?と聞いて結局もらってしまうのが
紫苑なのだが。

紫苑は検査が好きだった。
検査そのものは嫌いだが、検査の時各クラス全員が
廊下に座って待機になる。
そのときにネズミが自分が座っているところまで来て、
話をすることができるのだ。

それに教室より廊下のほうが空気が綺麗だ。と思った。

「それじゃあ、廊下に全員でろ。」

力河先生が言った。

生徒は重そうに椅子から立ちあがり、廊下へ向かった。



廊下に出るとやはり各クラスの生徒が出ていて、
各々で話をしたりと騒がしかった。

イヌカシは案外真面目だから力河先生の言うことを聞いて
座っていた。
それを見てくす、と笑ったときに後ろから肩を叩かれた。

「よぉ、陛下。」

「ね、ネズミかぁ。・・・陛下ってなに?」

「紫苑は頭いいんだから、陛下だろう?」

「頭よくないよ、普通だよ?」

「自分でわかってないところが怖い。」

「わかってるよ?自分のことなんだから。」

「いいえ、陛下はわかっていらっしゃらないようですわ。
あなた様のその素敵な頭脳は陛下と呼ぶにふさわしい。」

「もー。話をそらすような演技しないでくれよ。」

「し・おーーーん!」

「おわ!・・・沙布かぁ。どうしたんだ?」

「うわ、エリウリアスじゃん。」

「な!!そ、それはここの設定ではありえない名前よ!存在しては
いけないのよ!!?」

「・・・?沙布の言ってる意味がわからないよ。」

「いいんだよ、紫苑。さ、こんなエリウリにかまってないで。」

「略すな!!そして、その名前は禁止って言ってるでしょう!?」

「おー?どうしたんだ?みんなそろって?」

「あ、イヌカシー。もうおわったのか?」

「おう。なーんにもなかった。」

「よかったねー。」


「おい、お前ら並んで黙っとけ。」

「「は?どうせ、みんな違反者でしょ(だろ?)」」



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反省

だんだん話がそれていく不思議。。。
怖いですねぇ。
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