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  薔薇の思惑


 俺のダーリンはもてる。そりゃあもうもてまくる。今迄、あの美貌に悩殺されたシニョーラが何人いたことか。まあ、ベルナルドは俺でも心臓ばくばくするぐらいの美形だし、気持ちはわかる。
 ーーーケド、だからって…男にまでモテるなんて、流石に俺でも予想外だ。
「…はぁ〜」
 俺はベッドに寝っ転がり、ため息を吐きながら、さっきまでの出来事を思い返していた。

 今日、俺とベルナルドはお偉方との懇談会に一緒に出席することになって、会場入りした。当然お偉方の挨拶に回って、ダーリンはいつも良くして貰ってる市長に捕まっちまって、俺たちは暫く別行動してたわけだ。しばらくして、俺の周りが少しは落ち着いてきたんで、ベルナルドを呼ぼうと俺はベルナルドを捜した。
「ベルナルドー?あれー、いねーなぁ…」
 どこいったんだあいつ。キョロキョロ辺りを見回してたら、ダダダダって荒々しい足音と、人のざわめきが聞こえてきた。
「あの!」
 と、青年が声を張り上げる。
 なんなのけ?俺もなんとなく興味をそそられて人垣の間から青年の方を伺う。
 人の輪の中心に居たのは、首元で綺麗に切りそろえられたこげ茶色の髪に、ネイビー色の澄んだ目をした、多分俺と同じくらいの身長の青年だった。アレは、地主として信頼が厚いフェルツ氏のご子息だろう。紅く色づいた美しい薔薇の花束を手に持ち、緊張で震えながら何故か顔を赤く染めている。
「なんだなんだぁ?」
 何が起きるのかと、俺は野次馬の如く今度は青年が声をかけた人物に目を向ける。
「……は!?」
 すると、見慣れた青林檎色の髪が見えた。俺は目を疑う。
「べ、ベルナルド……!?」
 青年の目の前に立っていたのは、紛れもないベルナルド・オルトラーニその人だった。なんで、ベルナルドが!?なんで、お坊ちゃん奴に話し掛けられてんだ?
 ベルナルドは、青年の方をじっと見つめ微笑を浮かべながらポーカーフェイスを貫いている。けど、その額には冷や汗が浮かんでいて、内心困ってるのが解る。これ、どーいう状況なのけ?
「なんでしょう、シニョーレ」
 ベルナルドが淡々とした口調で青年に問う。青年は意を決して口を開いた。
「あ、あの…ミスタ、お、俺…ずっと前から、見てました…」
 ボソボソと、俯きながら言葉を絞り出した青年に、辺りのざわめきが一層大きくなった。
「その…こっ、これッ!俺の気持ちですッ受け取って下さい!」
 そう勢いよく言い終えると、あの薔薇の花束を前に突き出した。会場内が一気に凍りつく。
「ーーーは?」
 俺はあまりの光景に空いた口が塞がらない。見てたって、俺の気持ちって…薔薇の花束からしてもそういうこと、…だよ、な?
 おいおいおい!こんな大勢のお偉方が集まるパーティーで何、俺のダーリンにホモ告白してやがりますか!?ハニーの前で良い度胸だな!イヤ、今はそれどころじゃねー!
内心ツッコミながら、俺はかなり焦った。どうすんだこの状況。CR-5に協力を惜しまないフェルツ氏のご子息がホモで、CR-5幹部筆頭に告白なんて大問題だ。俺は何か間に入ってフォローをかけようと人垣から抜け出そうとしたーーー瞬間。
「ありがとうございます、ミスタ」
 ベルナルドは良い顔で笑顔を浮かべて、そいつを受け取った。あのシニョーラの口紅より紅い薔薇を。ざわめきが今までにない程大きくなる。会場は一層騒がしくなり、あちこちで話し声がし始めた。
「ーーーな、」
 なんで…!
 一瞬にして頭の中が真っ白になる。
 騒がしい声なんて俺には微塵も届かなかった。ただただ目の前の悪夢を唖然として見つめることしかできずにいた。前に出ようとした身体は石化したみてぇに指一本さえ動かせず、不自然に止まる。
「オルトラーニ氏…!」
 青年は頬を薔薇色に染めて、嬉しそうな顔で感極まったように、ベルナルドの名を呼んだ。それを横目で見たベルナルドはまた笑顔を浮かべ、口を開く。
「そこまで組織繁栄を願い、感謝の気持ちを示して下さる方はそうはいません。これからも何卒お力添えを」
 続けてベルナルドが発した言葉に、一瞬会場が静まり返った。そして、次の瞬間には凍りついた空気はどこへやら、なんだ、そうだよな、とあちこちで笑い混じりに安堵した声が聞こえた。と、同時に俺も全身から力が抜ける。
「な、なんだよ…び、びびった〜…」
 はあ、と息を吐いて胸を撫で下ろす。そういう感謝の意味合いで受け取ったのかよ…!てっきり俺は、ベルナルドがホモ告白をOKして、浮気宣言したのかと…。はぁ…クソ紛らわしいことすんなよ!
「ーーー……え?」
 青年が耳を済ませていなければ聞こえないような、小さな声を発した。
 嬉しそうな表情は消え去り、青年の表情は一気に呆然としたような、青ざめたものになる。あらら…今にも泣きだしそうだよ。そりゃ決死の思いで告白したのに、コレだもんな…ベルナルドって罪な奴。
「…どうかしましたか?」
 なにも答えず黙っているフェルツ氏のご子息にベルナルドは、心配そうなフリをして具合を問う。アンタがそうしたクセに…なんて白々しい。
「へ…い、いや…勿論これからも貢献します、よ…で、では私は今日はお、おいとま…させて頂きま、す…」
 凄えどもってる。青年は真っ青になりながら人生が終わったような顔をして、なんとかそう口にして会場から去っていった。ーーなんかふらふらだけど、大丈夫か。
「……ふう」
 フェルツ氏のご子息が去っていったことで、懇談会が何事もなかったように再開されるのを見て、俺はホッと息をつく。一時はどうなることかと思ったぜ。
 安堵したところで、俺はすぐに目的のベルナルドに近づいた。
「ベルナルド!」
「ああ、ジャンか。ひと段落ついたのかい?お疲れ様」
 呼び止めると、手に薔薇の花束を持ったベルナルドがゆったりとした仕草でこっちを振り向いた。なんかデジャヴ感。
「ウン。それよりさーなんだよ、さっきのー凄えびっくりしたっつの」
「俺もだよ。まさかあのフェルツ氏の息子がね…」
 俺が薔薇を指差すと、ベルナルドは苦笑を漏らす。そりゃ、あんな人前で男に告白されたら複雑な気持ちになるよな。
「もてもてだなーベルナルドくん」
 恋人としては妬けるんですケド。
 茶化しながらつんつん、とその脇腹をつついてやるとベルナルドはさらりと俺の肩を抱いてボソリと呟いた。
「蚊にもてたほうがまだマシさ」
 ベルナルドがフハハ、と笑みを浮かべるのに、俺もにやりと返す。
「さ、お開きまであと少しだ。張り切ってお偉方の相手を頼むよ、ジャン」
「ん、リョーカイ」
 幹部とカポが いつまでも立ち話はまずいっつーことで、俺達はまたお偉方と歓談することにした。

 それから懇談会も終了し、俺達の部屋に帰ってきて今。ベルナルドは風呂に入っていて、俺はバスローブという姿でベッドに身を預けている、というわけだが。
「はぁ〜あ」
 俺はまたもや憂鬱なため息を一つついて、ベッドサイドにあるテーブルに目をやった。そこには、大量の薔薇が花瓶に入り生き生きと輝いて部屋を飾っていた。なんで、俺が今迄うだうだと脳内で回想をして憂鬱になってたかっつーと、こいつのせいだったりする。こいつーーーこの紅い薔薇はあのときあの息子から渡された花束を移し替えたものだった。ベルナルドはここに帰ってきてから、多分俺が風呂に入ってる間にこいつを花瓶に移し替えたんだろう。てっきり捨てるんだとばかり思っていた俺は驚いた。だって、迷惑っぽいこと言ってたし…あんな奴から感謝の意味合いで貰った薔薇の花束なんかわざわざこの部屋に飾る必要なんかねーだろ?ベルナルドはどういうつもりで俺達の部屋にこれを飾ったんだろう。
「ーー…はあぁ…うぜえなぁ、俺」
 小せえことでうだうだと女々しい自分が嫌になる。薔薇を部屋に飾るぐらいどうでもいいじゃんか、そう思うのに、あのフェルツ氏の息子から求愛されて渡されたものだと頭に蘇るだけでちりちりとしたなにかが胸を刺す。じ、と薔薇を見つめてるのが嫌になってぼすり、と枕に顔を埋めた。
「ーー…はあ…」
 そうして何度目かわからないため息をついた時、バスルームに続く扉がかちゃりと開く音がした。ベルナルドの風呂が終わったみたいだ。
「ーーージャン?」
「あ…。おー…、お疲れダーリン」
 寝室に入り俺を探す声に、枕から顔を上げてベルナルドを呼んでやる。
「ああ、ジャンもお疲れ様」
 ほっとしたような笑みを浮かべて、ベルナルドは俺が寝っ転がっているベッドの脇に座った。
「ン。…ま、無事に終わってよかったんじゃねーのー?」
 市長も役員会の連中も、喜んでたし。
「そうだね……、……、……ジャン?」
 足をぶらぶら揺れさせながら、なるたけいつものように笑ってみせた。筈なのに、ベルナルドはすぐ心配そうな、それでいて不思議そうな顔をして俺の顔を覗き込んでくる。くそう、なんで気づいちまうかなあ。
「………あによ」
 面白くなくてじろりと見やると、ベルナルドは肩をすくめて微笑を浮かべ俺の金髪をそっと梳いた。
「……なにか怒ってないかい?」
「…別に?怒ってるわけじゃねーよ」
 怒っているわけじゃない。ただ、なんとなく惨めな気持ちになっているだけだ。それに気づかれたことに更に拗ねているだけ。まあ他の要因もあるんだケド。
「そうかい?」
「そーそー」
 聞き返すのに頷いてやる。
「じゃあ、さっきからあの花瓶を見ているのはどうしてかな?」
 ベルナルドはさも、わかりませんみたいな顔をして例の花瓶を指差した。
「っ…!」
 バレてたか…!内心舌打ちする。そう、俺はさっきからつい花瓶に目をやってしまっていた。どうしてもヤツに目が行っちまうのだ。そんな俺の様子なんてダーリンにはやっぱりお見通しだったらしい。
「……イヤ、キレーだなって見てただけですケド?」
 でも、このまま降参するのもなんか嫌だ。俺はしれっ、とよくありそうな答えを返した。
「ふうん、そうかな?本当は別の理由があるんじゃないのかい?」
 首を傾げてそんな風に言うベルナルド。本当は分かってるくせに、言わせたいんだこの男は。それなのに遠回しに俺に謎かけしてくるから、タチが悪い。
「アラ、別の理由ってなあに?」
 わざととぼけて、おどけるとベルナルドは顎に手をあてて考え込むような仕草をする。
「そうだね…例えば、今日の懇談会であったこと…かな?」
 ベルナルドがにやりと笑って俺を見つめる。
「……このやろ」
 やり口がわざとらしすぎんだよ…。ベルナルドにじろ、と上目遣いで睨むがどこ吹く風という顔だ。
「ーー……本当は気にしてるんだろう?」
「……なんのことだよ」
「素直じゃないなあ」
 くすりと目を細めて笑うベルナルドを見て俺は口を尖らせた。ホント意地悪いなあ、アンタ。
「ーー……なんだよ、クソ…」
 思わず口からそんな言葉が漏れる。面白がりやがって…こっちはアンタの事で真剣に悩んでるっつーのに。にやにや俺を見ている目の前の男に腹が立つ。もうこうなりゃ、ヤケだ。俺はベッドに座る姿勢になってベルナルドに向き直る。
「ん?……ジャン?」
 ベルナルドが不思議そうに見上げるのも構わず口を開いた。
「……ああそうだよ。アンタがあの野郎から貰った薔薇をあんな風に飾ったりするから、俺はさっきから気になってしょうがなかったんだよ……それがそんなに面白いかよ」
 ぐちゃぐちゃした思考からどろりと溜まっていたものが溢れ出たような気がした。つい拗ねたような口調になって、言うことだけまくし立てると、ふいと俺はベルナルドから露骨に視線を逸らした。
「ーー…ジャン」
 柔らかく、どこか萎れたような…さっきとは雰囲気が変わった声が、俺の名前を優しく呼ぶ。
 ひた、とベルナルドの冷たい手が俺の頬に触れてこっちに向く様にそっと促した。
「………」
 何と無く抵抗できないまま、ベルナルドを見ると、真剣で、それでいて少し焦ったような青林檎色の瞳とかち合う。
「ーー虐めすぎた。ごめん、ジャン。傷つけるつもりはなかったんだ」
 散々面白がってたくせに…。
「ふーん」
 俺がそっけない返事を返してやると、ベルナルドはそのまま言葉を続けた。
「……ただ、お前が妬いてくれるか反応が見たかったんだよ」
「ーーーえ……はあ!?」
 なんだよそれ!?
「なッ、わ、わざとだったのかよ!?」
 俺が思わず頬に触れていたベルナルドの手を掴むと、少し驚いた後にくすりと微笑を浮かべた。
「……うん、ごめん、ジャン」
 眉を下げて許しをこう様にちゅ、と俺の手の甲に触れるだけのキスをする。
俺はほうけることしかできなかったが、暫くして空いている方の手を顔に当てて照れ隠しに、はあとため息をついた。な、なんだよー…してやられた。俺の反応が見たくて、わざとあーいうことするとか…どんだけだよ……。あー、このおじちゃんの思惑にまんまとはまっちまったい。くそう…なんか生真面目に考えてた俺が馬鹿みてーじゃん…恥ず。
ちら、と薔薇に自然と視線が行く。爛々と咲く薔薇の花。心の中に巣食っていたもやもやがスッと無くなった気がした。いつの間にかホッと安堵してる俺に気づく。本当はベルナルドの真意が分からなくて不安だった。だからもやもやしてて…でも、わざとだったから良か……ねえけど。まあ、安心した。
「……ジャン?」
 ジッと薔薇を見て沈黙している俺を見て少し焦ったようなベルナルドの声が意識を現実に戻す。ベルナルドに視線を戻すと、困った様な表情があった。俺ははあ、とわざと大げさにため息を吐いてから、にや、とした笑みを浮かべて、目の前の男の頬を勢いよくつねった。
「ベルナルドのばーか」
「ッ、い……」
 ベルナルドが痛みに顔を顰める。けど、反省してんのかそれを止めることはしない。
「ばーかばーか、えろおやじ、あんぽんたん、ハゲろ」
 ベルナルドに考えつく限りの暴言を浴びせる。
「う…っ、さ、最後のはちょっと……」
「うっせ、ばーか」
「ッ、いたたた、痛いよジャン…」
 割と本気で痛みを訴えるベルナルドにしょうがなく頬摘まんでいた手を離してやる。涙目になりながら、ベルナルドは少し赤くなった頬をさすった。
「んで?ベルナルドさんは俺の反応に満足しまして?」
「あぁ、大満足だよ。ちらちらと薔薇を気にするジャンがとてつもなく可愛いーー」
 思い出してにやにやするベルナルド。自分で聞いといてだが、ムカつく。その髪毟っちゃる。
「ばーかばーかばーか」
「いッ、ジャン、髪は……!髪は辞めてくれ…!悪かったから!!」
 暴言を吐きながら、ベルナルドの髪を一房手にとってぐいぐい引っ張る。痛みに涙目になりつつ切実に訴えるので、しょうがなく手を離してやる。
「俺を不安にさせた罰だっての。ったく、分かってるくせに試すような真似すんなよな……」
 口を尖らせながら、そう言うとベルナルドはそんな気持ちを分かっていたのか、今ので痛みを堪えながら俺の目をじ、と見つめた。
「ーーー…ああ、ごめん。それでも確かめずにいられないぐらいに不安なんだよ」
 優しく俺に微笑を浮かべて自嘲気味に笑うその表情にどき、とする。
「お前が俺から離れないようにするために必死なのさ」
「……ッ」
 ああもう!本当にバカなダーリン!盛大な口説き文句にかあ、と頬が紅く染まるのが解る。今迄の複雑な心境は何処へやら、ぐ、とこみ上げる嬉しさに、口元が緩んだ。しょーがないダメおやじだなあ。
「もー、いつもいってんだろ?愛してるぜ、ダーリン」
 俺はベルナルドのふわふわした髪を撫で上げながらちゅ、とその唇に軽くキスをしてやる。目を見開いて驚くと、次の瞬間にはふわ、とその青林檎色の瞳が蕩けて笑った。
「ーー…ジャン……」
「うあ!?」
 俺の名前を囁いたかと思うと、ベルナルドの髪が頬にふれる。かと思ったらぎゅ、と逞しい腕に抱き締められていた。
「な、ッなんだよう……」
 ぐりぐり肩に額を押し付けられて、揺れる髪がくすぐってえ。
「ジャン、好きだ」
 突然の告白に俺は訳が分からずにベルナルドを伺う。顔は見えねぇけど声が泣きそうに震えてる。
「ッ、べ、ベルナルド?」
 なにか続ける筈の言葉はベルナルドに遮られた。
「愛してる」
「ッ……」
 言葉も動作も不自然に止まっちまった。のに、ベルナルドは気にした素振りもなく言葉を囁き続ける。
「世界で一番お前を愛してる」
 絞り出すようなその声とともに隙間がないくらい更に強く抱き締められて、どく、と全身を巡る血液が一気に頭に登った。やべえ、今きっとこれ以上ないくらい顔が紅くなってる。
「ジャンお前がーーー」
 ベルナルドの唇から紡がれる言葉は止まることなく、良い加減恥ずかしくてたまらなくなった俺は、身を離してベルナルドの口に手のひらを被せた。
「ッわ、わ、分かったから!もーいっつの……」
「ーー…悪かった」
「ン…も、良いってば…」
 今のでアンタの気持ちは十分すぎるくらい伝わったし。
 眉を下げて叱られた犬のごとく項垂れるベルナルドが愛しくてその逞しい首にする、と腕を巻きつけた。
「そのかわり、今日は俺をたっぷり愛してネ、ダーリン」
 そう言ってちゅ、とベルナルドにキスを仕掛けたころには、すっかりいつも通りのベルナルドが笑っていて、嬉しそうに俺の髪を撫でた。
「おまかせあれ」
 そう囁いて、にやりとした笑みを浮かべるベルナルド。
 調子良いんだからなーもう!でも、まあ良いか。なんてそれすらも愛しくなって近づいてくる唇を受け入れたのだった。




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