−自習中−




イライライラ…


「ここの問題は、これをこうして…」



イライライライラ……


「おっ!できたじゃない!良くできました!」



イライライライ「…や、謙也っ!!」


「ん゙あ゙っ!?」



あ。自習中なのに思わず怒鳴ってしもうた。


しかも白石が呼んどるの全く気づかんかったわ。




−昼休み−


「何であんなイライラしとったんや?
あ、あれか。夏香ちゃんが他の奴に勉強教えとったからヤキモチ妬いてたんやろ?」


白石がニヤニヤしながら「とうとう謙也にも春が来たんやなぁ」とか言っとる。


「何で俺が夏香と仲良うしてる奴にヤキモチ妬く必要があるんや」


あのイライラはさっき侑士と電話してたからや…多分。



「自分、ホンマは気付いてるとちゃうんの?」


何に…?

聞き返す間もなく白石が答えた。


「謙也。自分は夏香ちゃんのこと…好きなんやろ?」


そんな、まさか。

確かに夏香とは、3年間同じクラスやしよく話しとったけど。



「実際、あの子のことどう思っとるんや?言うてみい?」


「俺は…あいつと一緒に居ると楽しいし、落ち着くし、話しかけられたらめっちゃ嬉しいし……」



ずっと考えても、俺はあいつの楽しそうな笑顔しか頭に浮かんでこんかった。





俺、あいつが…夏香が……



「結果が出たんやら、急いで伝えてきぃ。」


「あぁ。ちょっとひとっ走り行ってくるわ!!」



俺は、いつもの何倍もの速さで走っていった。




今から君に告白します
(俺、夏香が…好きや)

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