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「名字、その首はどうしたのだ!?」
仕事を終えて荒北先生との待ち合わせ場所に行くと荒北先生と何故か東堂先生がいた。
「あー、噛まれました」
荒北先生を指さしながら言うとそっぽを向かれてしまった。
「そりゃ、噛まれたのは見てわかるが…。荒北お前か」
「そーだけどォ?」
「こんなよく見えるところに噛みつくなんて可哀想ではないか」
そうだそうだ。
「名字ちゃんが悪い」
「…まったく。で、これから名字の家に行くのだな」
どうやら東堂先生も来るらしい。
隼人さんに会いにうちに来るのは何となくわかってるが会ってどうするのか。
「お酒とか買って行きます?」
「長居するつもりはねェから」
「気遣いは無用だ!」
三人で電車に乗って駅からアパートまで歩く。
アパートに着くと部屋にはもう灯りがついていた。
「ただいまー」
私に続いて二人も玄関に入ったところで隼人さんがお出迎え。
「名前遅かったな、って靖友!?それに尽八も!!」
隼人さんは一瞬驚いた後すごく嬉しそうに二人に駆け寄った。二人も心なしか嬉しそうだ。
青春をともに過ごした部活仲間だ。嬉しいに決まってる。
やっぱりお茶くらいは出そう。
「まあ、あがって下さい」