02


ご主人様の指は、優しい。

身を捩りたくなる程、擽ったくなる程、優しくて、気持ちいい。

でも何処か意地悪で、線をなぞる様に下へ下へと動く指先は気持ちいのと擽ったいの中間あたりを絶妙にコントロールしてくる。

それから、舌はすごく熱い。ちゅく、って音を鳴らすように食べて、はくりと私を食べる。ぴくんって体を揺らすとご主人様は嬉しそうに笑って、またちゅくちゅくする。先端、ぺろって舐めるし、体がびくびくする。

抱き締めたり、押し付けられたりする胸板は、固くて重い。だけど、その重みがとても優しい。好き。汗、かくともっと好き。ご主人様が汗、かくと、汗からご主人様の匂いがむわってきて、頭くらくらするけど、とても好き。頭が痺れちゃう。だから、はやく、汗かいて欲しい。ご主人様の匂い、好き。


足が、手が、指が、絡む。

でも一番絡むのは、息と目。


はぁはぁって、私が呼吸するのを、優しいご主人様は、落ち着くの待ってくれる。頭撫で撫でしてくれて、た、たまに耳触ってきたり(っぴ、)あむってされるけど(みゃぅっ)、大丈夫か、って、痛くないか、って、優しく、でも熱い熱い、声で言う。
ずくずくとご主人様が、あ、中に、あって、力が、無くなってしまう、けど、ずるって落ちる体をご主人様は優しく抱き締めてくれる。あつ、熱い。体が、熱いです、ご主人様。ぎゅうぎゅうって抱き締められて、中のご主人様が、私の中で、ずくずくいってる。あ、ふ、ごしゅ、ご主人様。
後ろから、ご主人様の圧迫感が、あって、この、体勢の時、ご主人様は必ず、あっ、あぅ、尻尾を、しゅるって撫でる、の。掴むように、けどしゅるりと手の中で遊ぶように。で、でもそんな事、されると、私、体がもた、ない。

熱い、熱い、優しい、甘い、

このご主人様の熱に、優しさに、私の体はもう使い物に、ならない。(と、とろとろに、とける)


どうしよう、私は、ご主人様の、愛玩なのに。今、愛玩として使われているのに、どうしよう、すきが、溢れる。零れちゃう。ご主人様が、すき。すきです。すきすき、だいすき。あの、で、でしゅ、です、から、おねがい。


「ナマエ…っ」


そんな、声で、名前を呼ばない、で、くださ、

頭くらくらして、勘違い、しちゃいそう、です。

優しく、抱き締めないで、強く、抱き締めないで、ください。


ご主人様の熱に、勘違い、する。



愛を、感じてしまう、だなんて。




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