特濃ミルク

美味しそう美味しそうってずっと思ってたけど、名前は頭のてっぺんから足の先まで本当に美味しかった。マシュマロみたいな柔らかい体を滑る汗も、胸の先のぷっくりした小さな芽も、俺が初めて暴いた俺だけの秘密の場所から溢れる蜜も、全部ぜんぶ美味しかった。こんな味を知って次はもうありません、なんて短気な俺には無理な話で。でも俺と名前じゃ体格も体力差もすごいあって、だから無理させちゃいけないって思うんだけど、どうしても我慢できなくて名前にいやらしく触っちゃう。だって名前のあちこちは柔らかくてずっと抱いていたいくらい。おまけに名前ったら目を離したらすぐ危なっかしいことしてて、だから俺がずっと抱いていた方が俺も安心だし名前も安全だよね。そんなことをむろちんに話したら「それは過保護…というより独占欲かな?」って言われて笑われた。独占欲でもなんでもいいよ、名前にずっと触れるなら俺、なんでもいーし。


「あ、ぁ…っ」


ゆっくりと名前の中に身を沈めて、白い小さな背中の上に覆い被さると汗ばんだ皮膚がぺとってくっつく。胸で触れるだけでわかる。俺と名前の皮膚の厚さの違い。薄くて、すべすべで、柔らかい名前の肌。気持ちいい。


「名前ちん、入った。わかる。」

「ん、く…、うん、ん…」


指が白くなるまでシーツを掴む名前の耳元で言うと、こくこくと名前が頷いた。最初は痛い顔しかさせてあげられなかったけど、最近の名前の表情は痛いのとは違った苦しそうな顔をしてる。眉を寄せてきつく目を閉じて、下唇を噛むの。でもふと開いた目はとろけた飴玉みたいで、噛み切ってしまわないように親指を唇に添えると開いた唇から切ない声が出る。肩で息する名前を見下ろすとすごくぞくぞくする。だから俺、いつも自分と戦ってる。今すぐ名前をぐちゃぐちゃにしてしまいたい気持ちと名前を大切にふにゃふにゃにしてあげたい気持ちがあって、もう、どうしようね。


「あ、あつし、く、…お腹の、なか、敦くんで、いっぱい、だよ」

「…うん、俺も名前ちんでいっぱいだよ。」


いっつもぽやぽやしてるくせに、名前ちんはこういう時言うことを言う。たぶん、絶対無自覚でこういうこと言ってるから後で男はそういう台詞言われるとどうにかなっちゃうからやめてよねって説明しておこう。ちょっとした仕返しを含めて名前の体の下に手を入れて胸の先を親指と人差し指で転がした。


「あっ…!」


ぴくん、て名前の体がひくつく。仕返しのつもりで摘まんだのはいいけど、その分俺が入ってるとこがうねってカウンターを喰らう。ちょっと、ねぇ、もう、なんなの。
摘まむのはやめて、やわやわと触ることにした。俺の指通りに形を変える名前ちんの胸は吸い付くようで。この柔らかさ、知っちゃったら引き返せないよねっていつも思う。


「ひぁ…ぁ、…は、」


名前の中がゆるゆるうねってきゅうって俺を締め付ける。小さく震える名前にゆっくり腰を前後に動かして小さな体を揺さぶる。細い首にキスして多分髪で隠れるところに痕を残す。めざとくむろちんに見付けられて後で怒られそう。でもいいや。付けたかったんだもん。


「あっ、敦、く、ふぁっ、お、おく、やぁ」

「ん?奥気持ちよかった?」

「あぁっ…!」


突くと名前の飴玉の目が溶けたみたいに涙目になってて、リクエスト通りに奥にぐううっと挿し込むと名前ちんが内側できゅうきゅうと俺を引き留めようとした。可愛い。全身で俺求められてる。そんなことしなくても全部あげるって。だから名前ちんも全部俺にちょーだいね。


「あつしくん、あっ、やめて、わた、わたし…んぁっ、あ、」


ごつごつと奥だけを追い詰めるように攻め続けると名前の足の指がシーツを蹴ってて、可愛い。可愛いね名前。一生懸命喘いでる名前が可愛いくて、気持ちがいいくらいぞくぞくして、もっと可愛い名前が見たくて、ほっぺくっ付けるように名前の顔を覗きこんだ。


「奥好きだねー。もっとやってあげるね。」

「やぁっ、やめ、て、お、おかしっ、く、なっ、あ、ちゃうぅ…」

「いいよー?おいで、名前ちん。」


おかしくなっちゃう名前ちんの目尻をべろりと舐めて奥の奥を押し上げると名前ちんはビクンッと俺の下で跳ねて、荒い息を繰り返してどっと崩れ落ちた。
可愛い。よく頑張ったね。って背中に何度も何度もキスをする。体の骨がなくなっちゃったみたいにふにゃふにゃの名前を抱き上げて、あぐらをかいた俺の膝に細い両足を置く。すると名前は甘えたように俺に抱き付いてくる。はーーーーっ、可愛い。ぐずぐずと俺の肩に額を押し付ける名前が、ほんと、ね。はぁ。


「あつしくん、好き。すき、です。」

「…うん。」


好きすぎて、言葉が詰まった。俺もすぐに俺も名前ちんが好きだよーって返してあげたかったのに、ぎゅうぎゅう抱き付いてくる名前の愛しさに言葉が詰まった。そういうことあるんだね。ああ、息苦しい。幸せで呼吸困難だ。
名前ちんの息が粗方落ち着いたところで、名前ちんの額にかかる前髪を指先で横に流してあげたら、名前ちんも俺の髪を整えてくれて、二人で同じことしてるの、なんか楽しいねっておでこ付き合わせてくすくす笑ってキスした。名前の手が俺の頬に添えられて、ちゅ、ちゅ、て小さな唇が俺の唇に落ちてくる。可愛い。何度もキスしてくる名前可愛い。


「もっと気持ちよくなろっか?」

「あつしくん、も、一緒じゃなきゃ、いや、です…」

「大丈夫。さっきからずーっと一緒だよ。」


だからほら、少しだけお尻あげて。
名前ちんの腰に手をかけて、ゆっくりと腰を下ろしてもらう。名前の大好きな奥にたくさん入ってるよ。はぁ、俺も、奥、クセになりそ。ま、名前自身に病み付きなってるから、大きな意味ではもうクセになってるか。


「…ぁ…はぁ…、」

「これなら、名前が動かない限り俺は逃げられないね。」

「………っ、」


俺にはない滑らかな曲線を描く腰をなぞって言えば、名前はすんと鼻を鳴らした。一瞬で泣き出しそうな顔をした名前に少し焦ったけれど、すぐに名前が抱き付いてきた。
胸が、当たっ…。


「敦くんは、たまに、とても寂しいことを言います。」

「そ、そー?」

「そうです。それを聞くと、私は敦くんがとても遠いところへ行ってしまう気がして、嫌です…。」

「そんなことないけど…」

「あります。だって敦くんには…、」


抱きついた名前が体を離したと思えば、名前はハッと言いかけた口を閉じた。それから視線を落として口先を尖らせた。ど、どうしたのー?と顔を覗きこめば、名前は気恥ずかしそうに頬を赤くした。


「すみません、なんでもありません。…バスケに、ヤキモチやきました…。」

「……は…、」

「気にしないでください。」

「…か…、」


きゅうっと首に腕を回してまた抱き付いてきた名前の背中に腕を回した。もう雁字搦めになるくらい、抱き返した。
…なんなのこの子…!無自覚も大概にしてよね…!俺が、俺が今どんな気持ちで名前ちんに接してるか一ミリもわかろうとしないで…!こいつは…!こいつは…!!


「可愛すぎか…!」


このあと無茶苦茶セックスした。


特濃ミルク




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