ユーリ


ああ、やばい。好きな女と繋がるってこんなに気持ちいいことなんだな。思わず名前を抱き寄せて身を起こせば体勢が変わって中のアレがアレでアレしちゃったのか、名前が「あっ…んんっ、」なんて声出した。おまけに俺の肩抱くように抱きついてきて耳元ではぁはぁ言うのとか色々反則だと思います。俺の胸にふにゃりと当たる柔らかおっぱいとかな、俺その他色んな事情で我慢してんの。それをさ、追い討ちかけんのやめてくれる?俺今すごい蜘蛛の糸より細いとこにあるからな。わかってんのかこのお姫さんは。


「大丈夫か?痛い?」

「ん、んん、い、痛く、いたくない、けど、」


だから耳元でそんな必死な声出すな。


「く、苦し…、息、できなく、て」


苦しいのか?あー…悪い、結構俺いっぱいいっぱいだからな。ここはいったん引いて落ち着かせた方がいいのか…?と腰を引けば名前が「ぁっ、ゃ、だめぇっ」って俺にしがみついてきた。…どうしろと。こら、そこ、そんな抱き付いてくんな、俺が苦しい、お前より俺が苦しい。お前が好きすぎて俺が色々苦しい。あと苦しいって原因絶対お前だからな。ガチガチに緊張してんのもあるし、お前が俺を煽って苦しくさせてんのも全部全部お前のせいだからな!こっちの!身にも!なれ!!


「あ、こら。息止めんな。もう動かないからちゃんと呼吸しなさい。」

「ふっ、…う、うん…」


はふはふ、と呼吸し始めた名前の頭をゆっくり撫でる。柔らかい髪の毛が指に気持ちいい。こいつはどこもかしこも柔らかいな、あと小さい。頭もだけど抱き締めてる体とかも…あーなんだ、華奢?っていうのか?俺の腕にすっぽり収まってくれて、こいつは俺に守られるために生まれてきたんだな、とか思う。一生かけて守らせて頂きますお姫さん。


「あー……お前は…可愛いな…」

「へ…?な、に?ユーリ?」

「いや、まだ苦し?」

「ちょっと…。でも、さっきよりね、ん、だいじょうぶ…」


名前がふにゃって笑った。あー可愛いな。ほんと。お前の笑った顔も可愛いんだけどさ、その、あのな、えっとだな、お前のナカが俺のを、こう、もぐもぐしててだな…。懸命に俺の形を覚えようとしてくれんのかな、とか考えると俺はお前が可愛いくて可愛いくてしょーがないです。


「ユーリ…」

「なーに」

「今日は、このままとかじゃ…だめなの…?」

「いやないだろ。痛いのか?」

「…痛くは、ないけど…でも、なんかすごく変な気分…」

「じゃ、続行だな。」

「あ、ああ、あのね、だってだって、お腹の下らへんがきゅーってなるんだよ…?苦しいんだよ…?」

「俺も苦しいよ。」

「え?ユーリも苦しいの?」

「多分俺の方が苦しいよ。」


繋がったまま名前がそう聞いてきて(こんなシチュエーションになってもそんなこと言えるお前が羨ましいよ。)俺の言葉に…「うーん」なんて難しい顔をして、しばらく黙りこんだあと、ぱっと顔をあげた。


「じゃ…私もうちょっとがんばる…」

「そうしてくれると助かるよ。」


むしろそうしてくれないと俺が寂しいことになるんで。なんて付け加えたら、ふふ、と笑った名前をどう食ってやろう(ちゃんと意味わかって笑ってんのかこいつ)。
でも、本当のことを言わせてもらえばな。


お前とくっついてるだけでも気持ちいいよ。
(俺はお前とひとつになりたいだけ。)
(でも「ならやらなくてもいいじゃん」っていうのはナシの方向で。)




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