ザンザス


彼の足に跨り、肩に手を置いた。普通ならそこで彼と彼女の視線は交り合うはずなのだが、彼の逞しい体の前では、名前はまだザンザスを見上げる形になってしまっていた。


紅い瞳に閉じ込められて、ひくりと喉の奥が鳴った。ザンザスの指により既に解れたそこは滑らかな蜜で名前の太ももを濡らし雄を求めていた。彼のスラックスからぶるんと出てきた昂るものを見て思わず逃げ腰になってしまうのを、ザンザスが許すはずもなかった。頭裏を掴まれ、キスをした。肉食獣に食される気分になる。


「あ、ふ…」


肉厚な唇にぱくりとやられてしまいそうで、いつも震えてしまう。唇に、頬に目尻に耳たぶに、舐められるたびに早く食べたいと言われている気がして。


「んんっ、……」

「…持ってろ。」

「え、……えっ」

「持て。」


ぬるぬると蜜口をザンザスのそれで優しく嬲られ、いよいよというところでザンザスは名前にそれを持つように言った。ザンザスが名前に持てと言ったもの、それは名前の腰を覆うスカートだった。いつもは名前の膝上で可愛らしくプリーツを揺らしているそれは今は心許なくも彼女の下肢を隠しているだけの布だった。今日はやけに性急に体を求められ、上半身の脱衣もままならない状態だ。
スカートの裾を持てと言われ、それでは自分で自分を差し出しているようではないか。そんな恥ずかしいことできるわけないと緩く頭を振れば「汚れてもいいのか?」とザンザスは言った。彼は知っているのだ、自分がこのスカートを気に入っていることを。それを承知でそんな事を言うとは。


「い、いじ、わる…」

「早くしろ。」

「あっ…、ぅ」


ザンザスの熱が名前の花芯を撫でる。微かに触れただけで全身の力が抜けてしまいそうになる。なんとか自分の体を支える膝を立たせ、微かに震える手で、名前はスカートの裾を控えめに持ち上げた。


「もっと上げろ。」

「……い、いや。」

「もっとだ。」


名前。地の奥底に落とすような低い声で名前を呼ばれ、裾を持つ指が震えた。自分を見詰める紅い瞳は獣そのものでぎらぎらとして光り、美しくも残酷に見えた。名前は自分の頬が赤くなるのを感じながらも、おずおずと裾を持つ手をゆっくりと腹まで持っていく。その様子にザンザスは満足したのか、名前の頬にそっと唇を押し付けた。求められていることはとても恥ずかしいのに、与えてくれるものがひどく優くて名前は軽い眩暈を覚えていた。


「そのまま腰を下ろせ。」

「……ぅ、」


本来なら嫌だと首を振りたいところ。しかしスカートを腹まで上げさせられ、こんな格好をされた今、そんな言葉は無駄に等しい。それに、ザンザスの指によりじっくりと解されたそこは彼を求めてひくついていた。


「……ぁっ…、っ」


いきり立つザンザスのそれを、彼の誘導により、ゆっくりと自分に沈めていく。名前の中を押し広げ押し広げようとするザンザスのそれは半分挿れるだけでやっとだ。呼吸がままならない。でも呼吸をしないとザンザスがきつそうだ。むっちりと自分の中に入っていくそれを名前は全身で感じながら腰を沈めていく。



「ぁ、ん、……っ、は、」

「ハッ、絶景だな。」

「な、ど、どこ見て……、っやぁあっ」


悲鳴に近い嬌声が出た。呼吸を整えながらゆっくりと腰を落とす名前に焦れたのか、それともスカートを捲り上げ、じっくりと結合部が見えたことに興奮したのか、ザンザスが奥まで突きあげたのだ。がつんと視界が揺れ、楽しそうに口端を上げるザンザスの顔がそこにあった。ちかちかと目の奥が光り、名前はザンザスに縋るように抱き付いた。鍛えられた体は固く、熱い。その胸板に頬を押し付け、はふはふと息をすると落ち着かせるようにザンザスの大きな手が名前の背中を撫でた。傲慢で荒っぽい。しかしひどく優しい。その大きな手が、ザンザスが、名前は好きで好きで仕方がなかった。その手の温かさを感じながら目を伏せた名前だが、それと同時にザンザスの雄をきゅうっと絞め付けザンザスが息を詰めたのを彼女は知らない。


「服、いいのか。」


笑みを含んだ声が頭の上から聞こえて、何を今更と返す。ザンザスに抱き付いた今、スカートの裾は再び彼女の下肢を隠し、二人が繋がった箇所を隠していた。


「も、いい…。もういいから、ザンザス…」


全部中に入ったことでザンザスのものが大きくなった気がする。しかもゆるゆるとザンザスが腰を動かすものだから、名前の中もじわじわと戦慄く。彼が欲しい。欲しい。と自分からキスを強請ればザンザスはむしゃぶりつくようなキスで応えてくれた。


「…は、…ぁ」

「いちいち溶けそうな顔しやがって…」

「……え?」

「いい。俺に感じてろ。」

「ぁっ、やぁぁっ、ぁ……!」


太い親指で唇を撫でられたと思えば急に突き上げられる。ザンザスの固い雄がごりごりと最奥を抉り、最奥を突き刺す。

快楽という白い視界の中、一点二点だけ、紅く光る瞳があった。それはぎらぎらと野獣のように光るもひどく美しい。その瞳に見詰められながら、名前は彼の名を喘ぎながらも何度も呼び続けた。




そのに捕らえられた



(中でザンザスが震えた時、微かに彼が私の名前を呼んでくれた気がした。)




***


だがしかし初めて書いたザンザス夢が裏ってどうよ…(しろめ




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