D長編神田


深夜の薄暗い廊下、明かりの光を見つけるのもやっとなこの静かな暗い廊下に、何処からか、闇に隠れて熱い吐息が吐き出されていた。


「んっ、…ぁっ、ちょ、ま、待ってっ…」


細い太ももを辿り神田の指先はスカートの中へと無遠慮に入ってくる。それを止めようと名前は太ももを閉じようとするが、神田の指は平然とするすると入っていき、薄い腹をなぞって下着の中へと入っていった。


「…名前、」

「あ、ふっ…」


切なげに漏れた神田の声と吐息が耳に響く。壁に押し付けるようにされているせいで壁に名前の吐息がかかってそこだけ少し熱を持っている。手すりなどない壁に手をついてもしがみ付く所など無く、名前の手は先程から壁を引っかく様にして神田からの愛撫に声を殺していた。


「ゃっ、…ま、って…、ユゥッ…」


壁と自分の体で名前を挟む様にして逃げ場を無くす。そもそも自分の指が名前の中心を捕らえているので逃がすなんて馬鹿な事はしないのだが。少し窮屈と感じる下着の中で神田の指は名前のそこを熱く、擽るように蠢いていた。


「んっ…ぁ、」


廊下だから、と声を押し殺しつつも漏れている嬌声が堪らない。白い項に唇を寄せて、その白い筋をなぞる様に名前の耳朶へと舌を這わせば、かくんと名前の膝が折れる。下着に突っ込んでない方の腕で名前を支えながらも、神田の愛撫は止まらなかった。
どうしてこんな事になったのかも、どうしてこんな場所でこんな事をされなければもわからないのだが、神田の名前への愛撫は更に密度を増していく。


「…ぁっ……んん」


小さな水音をたてて入ってくる指に名前は体を震わした。神田がその緊張を少しでも和らげようと名前の耳殻を舐めるのだが、はっきり言って逆効果だ。足は既に真っ直には立てない。落ちる体を神田が壁と腕で支えているようにしていて、何度も小さく止めてと言うのに止めてと言った分だけ圧迫感が体にも中にも入ってくる。


「ゆう、おねが…ぃっ、やめ…」

「やだ」


神田の指はこの静かな廊下に遠慮なく音を立てて名前を攻め立てる。いつの間にか縋るように自分の手は神田を捉えていて、逃げようと引く腰は神田に擦り付けているようだ。恥ずかしい。止めて欲しい。今すぐ蹴り飛ばして逃げたいのに。


「あっ、…そこっ、ぁ、め…っ」

「ここ?」

「〜〜〜っ…!!」


楽しそうな神田の声に、名前の意識は完全に囚われていた。





イイって言えよ。





×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -