お父さん大好き!

「はい、お父さん。」


となまえちゃんに言われて渡されたのは紺色の箱に水色のリボンがちょんとついたものだった。一瞬何だろうと首を傾げてみせるとなまえちゃんがにこにこ笑ってて(か、可愛い!)「開けてみて!」と言われたので丁寧にリボンをほどいてみた。すると中から上品な香りがして、その匂いにまさかと箱の中を覗いてみるとそこには、一口大のチョコレートが何個か入っていた。


「チョコレートだ…!」

「お父さんにバレンタイン!お母さんからもう貰ってるかもだけど、これは私からのね。」


だから受け取ってね!と笑ったなまえちゃんに……ど、どうしようすごく嬉しいよ…!!確かに早苗さんからバレンタインにネクタイを貰ったけど、なまえちゃんはなまえちゃんからで嬉しい。


「ありがとう、なまえちゃん。」

「えへへー」


嬉しそうにしてるなまえちゃんにの小さな頭を撫でるとなまえちゃんは更に嬉しそうに笑った。あぁ可愛いなぁ。無邪気に笑うとこは早苗さんにそっくりでついつい抱き締めたくなっちゃうなぁ…。と思ってたら、


「わっ、」

「ぎゅ〜〜〜っ」


腰になまえちゃんの腕が回って胸になまえちゃんが飛び込んできた。ぎゅううと抱き着いてきたなまえちゃんをびっくりしながらも受け止めて、


「ぎゅ、ぎゅ〜〜〜?」

「ぎゅ〜〜〜っ」


なまえちゃんが僕に力強く抱き着いてきたように、僕もなまえちゃんを強く抱き締めた。するとまた僕を強く抱き締めてきて、あぁ、もう可愛いなぁ!と、


「ぎゅ〜〜〜っ」

「ぎゅ〜〜〜っ」


二人でぎゅううっと抱き合った!


「お父さん大好きっ!」



おねえさんとお父さん

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