酔っ払いと素面(夜×つらら)


「…若?」

ゆらめく月明かり、組の者はすべて寝静まった時間。
探るように、たぐるように着物の上を這う掌、優しく頬と唇をなぞる指。

「…っておいでですか」

袂から侵入してきた腕を止める。
だめ、流されてしまいそう。

「…どっちだと思う?」

妖艶に微笑まれてぺろり、首筋を舐められたらもう私は、


(喰われるしか、 ない)









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