ソクラテスは何も知らない
今まで一応、自分は頭のいい部類だと思っていた。高校にも大学にも大学院にも、学べば門を突破することができた。のに。
「……好きだ」
こんなものは知らない、
こんな胸の高鳴り張り裂けそうな心臓鼻腔をくすぐる貴方の匂い腰にまわる力強い腕蕩けそうな視線吐息が近い体が近い無くなる境界線に甘い甘い甘い
キス
、
その先に待ち受けるものはソクラテスにだって
きっと
わからない。
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