Getaway(逃走、脱出)

日月




ばぁん!と部室のドアが勢いよく開いた。
何事か!?と振り返った一年生の前には額に青筋を走らせた日向がいて。

「キャ、キャプテン…何事だ…っスか??」
「…伊月は何処だ」
「し、知りません」
「コガ!」
「んー?体育館裏じゃなーい?」
「よし!」

完璧なクラッチタイムに入った日向に恐れおののく一年生に、何事もなかったかのように接する小金井がまるで神のように見えた。
いーづーきー!!と叫びながら日向が走っていった数秒後にぎゃー!!という悲鳴が。

「…先輩」
「ん?」
「日向先輩と伊月先輩はどうされたんですか?」
「あー、いつものことだから気にしない気にしない」

ね、水戸部〜と呑気な声に続くように水戸部も苦笑しながら頷くものだから、一年生はもう何も聞けなかった。
数分後、逃走に失敗しぐったりしながらも少し頬を染めている伊月と、満足そうにすっきりした顔をした日向がちゃんと部活に間に合うように戻ってきたそうな。
(一体何やってたんスか先輩…)






Getaway
(たまには悪ノリしてみました)







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