Tube roze(月下香)

青←→桃




「…あ?」
「??なによ」
「おまえ、何かつけてんのか」

すれ違い様、微かに鼻腔を擽った甘い香り。
シャンプーとかそんなんじゃなくて、花みたいな、でも嫌じゃない香り。

「…ぇ」

目の前で目を丸くして、固まったかと思えばさつきは頬を染めて下を向く。
桃色の髪が顔を隠してしまった。

「んだよ」
「だ、だって…」


気づいてくれるなんて思わなかったから…


そう囁くように呟いて、逃げるように駆け出した幼馴染みの、

いつの間にか長くなった髪から、

月下香の甘い香りが漂って。

「…なんだってんだよ…」

なぜか、胸が頬が熱くなって動けなくなった。






Tube roze
(お互いが大人に近づいていることに気がつく瞬間に恋に落ちればいいと思う、この幼馴染みぃズは)







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