Rutile(金紅石)

笠黄




眩しくて、目を細める。

「…センパイ?どうかしたっスか?」

とある夕焼け空、沈むオレンジ色の太陽におまえの金髪が透けて見えて。
なぁ、なんでかすごく、
眩しくて、綺麗に見えるんだ。

「…別に」

お前のおかげで夢が近づいた、なんて思えば胸が熱くなる。
心に誓った俺の存在意義、まだそれは誰にも話していないけど。
お前がいれば。
お前がいてくれれば。
それが現実になる、そんな思いが日に日に強くなる。

「変なセンパイー」
「うっせー」

お前は俺の
(俺たちの)
夢を叶える金紅石で。

「なぁ」

いつからだろう、そんなお前に特別な思いを抱くようになったのは。

「キス、していいか」

溢れるこの想いは複雑すぎて名前がつけられない。






Rutile
(ルチル。金紅石。
良質のものは美しい宝石となり、無色透明の合成品はダイヤモンドよりも輝く。
チタン鉱石として宇宙ロケットや航空機の分野で注目されている。
)







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