Nebula(星雲)

笠黄




「あ」
「あ?」
「先輩、見てくださいっス!今日は星がめっちゃ綺麗!!」

言われた通り空を仰げば確かにいつもよりも、星の光が強かった。

「あー…まぁ、ましな方、だな」
「えー、なんすかその反応」
「だってお前、プラネタリウムとか行ったことねぇのかよ」

あれに比べたらどうしても霞んで見えちまうんだよ、と言ったら黄瀬が行ったことないからわかんないっスよ…と肩を竦めながら呟いた。
それで会話が終わったかと思いふと隣を見たらまだ奴は空を見つめていて。

「…行くか?」
「え?」
「プラネタリウム」

自然と口をついて出た言葉に内心めちゃめちゃ焦ったが、黄瀬がきょとん、とした後、うっすら頬を染めてはにかんだように笑って頷いたから(しかも可愛かった)まぁいっか。

らしくなくともこいつが喜ぶなら溺れるような星雲に沈んでもいい、なんてな。






Nebula
(気になる黄瀬をナチュラルに誘っちゃって焦る先輩と、大好きな先輩に誘われて嬉しすぎる黄瀬)







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