第十二章 城咲のマンション 友「うにー。結構重要なことがわかっちゃったんだね。」 1人、とても広い部屋で青色の少女がつぶやいた。 いや、つぶやいたわけではない。 電話を片手にパソコンをいじっている。 『それで、どうやって伝えるんだい?友。直接伝えた方がいいんだろ?』 友「うにー…。それが問題なんだよねー。」 せっちゃんは学校始まるだろうし、と悩み悩んで電話相手につぶやく。 相手は、少年のような声をしていた。 相変わらずパソコンをいじりながら話している少女は頭を悩ませた。 そんな少女に少年は 『友、お前が伝えに行けばいいじゃないか。僕もついて行くから。』 さも簡単にそう言った。 今、少女と少年が話しているのはある少女に伝えたいことをどうやって伝えるかだった。 実を言えば、このマンションがある地方からその少女の下まではかなりの時間がかかるのだ。 口では簡単に言えるものの、すぐに行動できることではなかった。 友「うに、でもどうやって行くのさ。早く伝えたいのに時間がかかったら僕様ちゃん行く意味ないじゃん。」 不安そうに少女は言う。 いつもならば少女は少年がなにを言おうとも信じられるのだが、今回ばかりは伝えることのほうが大事らしい。 そんな不安そうな声を受けて少年は自信を持ってではないが言った。 『あの人に頼めばそんなに時間かからないさ。』 友「あー、あの人ね。うんうん。あの人だったらそうだね。そんなにかからないね。」 じゃあ、いこうかな、と少女は頷いた。 少年はそれを受けて電話を切った。 <<|back|>> |