第十一章 休み2日目――― はじめのグループは舞織と空識と京織の家賊グループ1だった。 舞織は双識の奴が拾ってきた妹で、零崎覚醒までの道のりで両手首を切り落とされてしまったのだ。 俺の技術で繋ぐことは可能だったのだが、彼女自身がそれを望まなかったため手首から先がない。 食べることや歯を磨くことなど、日常的に不便な彼女なのだ。 舞織「お兄ちゃんは素敵なお兄ちゃんですよねぇ。こうやって、私のお世話をしてくれるんですから。」 輝識「それは買い被りすぎだ。」 笑顔で俺に本音を言う舞織。 いいお兄ちゃんと言われて悪い気はしないが、あんなことがあった後に自分がいいお兄ちゃんだとは言えない。 空識「輝識お兄さんはいいお兄さんですよ。」 輝識「でもな、」 京織「いいんですよ。輝識お兄さんが自分のことをそう思っていなくても、私たちがずっとそう思っていますから。」 笑顔でそう言う2人には弱い。 2人は、俺がまだこっちにきたばっかりのときに零崎に成ったばっかりだった。 零崎の能力、てか零崎の血脈に困っていたところに偶然俺たちがいたんだ。 2人の二つ名を決めたのも俺らだったな。 空識「気に入ってますよ。この二つ名。」 京織「いいですよね。私もお気に入りです。」 舞織「お二人だけずるいですよぉ、輝識お兄ちゃん、私にも素敵な二つ名下さいよぉ。」 3人のこのやりとりには笑える。 自然に笑みがこぼれる。 仕方ない、舞織にも今度素敵な二つ名を考えてやろう。 そのときは――― 黎織と2人でじゃなくて、刹識と人識も入れて、4人でな。 <<|back|>> |