「名前ちゃん」
「はい?」
「今日の夜空いてる?」
「空いてます!ごはん行きたいです!」
「何食いたい?」
「寒いから鍋はどうでしょう」
「いいね。水炊き」
「もつ鍋」
「水炊き」
「もつ」
「鶏」
「牛」

「ホークスさんは部下に優しい上司で嬉しいです」
「彼女に甘い男って言ってよ」
「次は水炊きにしましょうね!」

「名前ちゃん食べないならもらっていい?」
「はいどうぞ」
「美味いねこれ」
「美味しいですよねー!しあわせー」
「名前ちゃんマジで美味そうに食べるよね」
「そうですか?」

「名前ちゃん」
「はい?」
「明日からしばらくは首が開いた服は着ない方がいいよ」
「……………お手洗いに行ってきます」
「どーぞ」

「ホークスさん!!」
「はい?」
「はい?じゃなくて!!これ!!」
「いやいや見せてくれなくても知ってるからつけたの俺だから」
「また調べることが増えた……。キスマーク…隠し方……」
「またネットの偏った知識が増えるねェ」
「だってこんなこと聞けないじゃないですか!そもそも偏った知識って言いますけど、聞けないようなことをネットに問いかけているわけであって」
「俺に聞いてよ」
「え」
「別に俺に何でも聞けばいいじゃん。どう」
「………じゃあ」
「ハイどーぞ」
「キスマークって、どう隠せばいいんですか……」
「………」
「ほら引いた!引いてる!だからこういうことはネットで」
「帰ろっか」
「え?〆は?雑炊は」
「今度の水炊きでね」
「え、あの、ホークスさ」
「名前ちゃん」
「はい?」
「二次会付き合ってよ」
「二次会?」
「俺の家で」
「………え」

(180930)