私と貴方とヒットマン


「お前が神城蓮か」



真後ろ…のちょっと下から聞こえた、「チャオッス」という声に振り返れば、一般人なら「どこの葬式の帰りだよ」と突っ込みたくなる格好で、帽子(普通はボルサリーノとか知らないよ…)の縁に緑のカメレオンを乗せた赤ん坊が二足歩行で立っていた。

この世界での重要なキャストとなるこの彼を、直に見て思うことはただ一つ。



(…………やっぱり有り得ないよね……イロイロと…。
………普通は突っ込むよ…)



尤、私も“此処”にいる時点で普通からは逸脱している為、わざわざ声に出して突っ込むことなんてしない(声にだした瞬間鉛玉が飛んでくる気がするし)。

それでも私は“此処”にはいない向こうで見た“彼”の苦労を思い、内心同情して合掌していた…。



「おい、蓮」

(呼び捨て…ね………)



少々意識を向こうに飛ばしていると、前方下方から急に聞こえた声に思わず“彼”じゃないにしても内心で突っ込んでしまった…。



(嫌だなぁ…これで接点とか持って、“彼”みたいに苦労ライフ送るのh「お前一体何モンだ…?」…………あぁ、ヤダヤダ…)



ジャキッ…と突き立てられた黒いブツ。
見下ろす彼もその緑の相棒もなんとも真剣で、


まぁ、取り敢えず言いたいことはまず1つで…











―私と貴方とヒットマン―



(ここ、日本ですよね?)





思わずなってしまう遠い目の先に有るのは、かつてより有る常識的知識で…。




(銃砲刀剣類所持等取締法は何処へ…)




ちょっと博識的に心中で呟いた突っ込みと、このピンチをどう躱すかは私の火事場のセンスに頼るのみ…。








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