最近、綱吉君の様子が可笑しい…。
自惚れで無ければ、以前より遥かに親しくなった綱吉君が、近頃私を避け続けている。
話し掛けてもダメツナとしては隠している、その無駄に良過ぎる頭脳を生かし上手いこと私から逃げる。
同じクラスだと言うのに、接触回数もめっきり減った。
(何かしたっけ…?)
否、何もしていない筈だ。
綱吉君の態度が変わるまで、普通にリボーン被害の愚痴を聞き合い、お互いに慰めあっていた筈だ…。
(じゃあ、何?)
原因が思いつかない…。
私は普通に今迄通り綱吉君に接していて、綱吉君も普通に何時もの偽りダメライフを……………………………………………………………………。
(…………黒曜編の真っ只中だった…)
実際スレツナで原作と違い入院なんてしていなかったから忘れていたが、綱吉君の態度が変わる数日前から並中生が襲われていた。
(私も注意しろとか言われたしなー)
うん。
彼の変化の一因は掴めた。
黒曜での戦いだ。
(………………………………………………………………………………………………だからどうした…………?)
態度が変わる原因になるのか此れは…?
と、ここで気付くある可能性。
(………私、…小言弾でヤバいこと呟いた…とか?…)
どこまでの部分が原作通りなのか分からないが、小言弾を撃たれたとして、聞こえた(のかは知らないが…)私の小言に気を悪くしたとか…。
「…有り得そうで怖い………」
ボソッ…と呟いた私は夕暮れ色の教室の中、一人机に突っ伏した。
―私と貴方とスレ違い―
傍観者でいるとこの世界に気付いた時決めた。
そしてあの日、初めて言葉を交わした…あの日の出逢いまでは忠実にそれを守ってきた…。
けれどそれからと言うもの、私の日常に貴方の存在は当り前となっていた…。
「…綱……ょ…しの…………バ…ーァカ…………」
暖かい日差しの降り注ぐ夕暮れのオレンジ色の空の下、窓も開けていないのに教室の中では私の周りにだけ冷たい雨が降っていた…。
※スレツナな彼は入院なんてしないと思う(笑)
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