君と俺と幼なじみ


・私と俺との日常番外編
(秩序様の幼なじみ)


―君と俺と幼なじみ―






「クスクス」

「おい、どうした?恭弥」

「いや、ちょっとね…」




並中の応接室内。
突如として笑いだした幼なじみにどうしたのかと問えば、「面白い子に今日会ってね」と、心底楽しげに答えてくれた。

…だが、何故だろう…。
何時もの俺なら「ふーん」で済ますのだが 今回は何か嫌な予感がする…。




「赤ん坊が言ってた子なんだけどね。
面白いんだ。学力は優秀。
風紀もきちんと守る優等生。
もっとも、力なんて無い脆弱な草食動物なんだけどね。
けど、どこか異質な感じがする」

「…」

「それにその子、多分本性偽っていると思うよ?」




「何せ昔の…、イヤ、今もだけど、周りを偽って騙してきたキミによく似てた」
ニヤリ…と、そう悪戯に笑う幼なじみに俺は手伝っていた書類整理の手を止める。

タラリ、と頬を伝う嫌な汗。
超直感が警告に似た何かを告げる中、俺の心情を知ってか知らずか、恭弥はクスリと俺に笑う。




「しかも読心術が効かない一般人」




「気になるでしょ?」あぁ気になる…。気になるさ!
この俺が素で苦手という意味で…!




「キミが小学生から今迄 ずっと同じクラスの女子だよ」




読心術の時でほぼ確定していた人物像が、恭弥のこの一言で決定付けられたのは言うまでもない…。

















―君と俺と幼なじみ―




(恭弥…)

(なんだい?)

(俺アイツ苦手なんだけどお前は違うのか?)

(ワォ!キミが素で苦手だなんて益々興味深いね)

(………おい)

(風紀委員会にでも入れようかな?)

(待て!待て!恭弥!!
アイツにここに出入りされたら俺がここでサボれなくなる!!)

(いいじゃない。
これを機に真面目な優等生にでもなれば。
キミの実力なら問題なんて一つも無いでしょ?)

(冗談じゃn…(あぁ、それとも風紀委員になる?)!)




「サボり放題だよ?」ニヤリと笑う幼なじみに、あぁ、これが目的なんだな…と 気付いて溜め息一つ。










※ツナと恭さんは幼なじみ設定で!
恭弥只今 完璧人間ツナを風紀委員に勧誘中(笑)


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