後ろからぎゅーと抱きしめられる。首筋に顔をうずめられてちょっとくすぐったい。お腹に回された手は暖かくて俺の両手を重ねる。びくり、と持田さんの体が動いて俺の両手を絡め取った。


「椿くん暖かい」

「持田さんも暖かいですよ」

「うん、俺子ども体温だから」


そう言った持田さんの腕に力が入って更に熱が伝わってくる。ほかほか、そんな言葉が当てはまるくらいに暖かい。それは持田さんと触れ合ってる部分だけじゃなくて全身、いや体の中まで暖かくなって少し笑った。持田さんの心の中も俺で暖かくなってるといいなって思って。


「椿くん笑ってるでしょ」

「えっ、いや、あの・・・」

「別にいーけど」


首筋から顔を上げた持田さんに顔を後ろに向けられる。そしてそのままキスをされる。持田さんの唇も暖かくて幸せな気分で満たされる。


「椿くんの唇奪っちゃったー」

「いつも奪ってるじゃないですか・・・」

「あはは!そうだね!」


今日は機嫌がいいらしく頬や耳に何度も口付けてくる。また俺が笑うと持田さんもうれしそうに笑う。ピッチでのあの笑顔じゃなくて本当に嬉しそうに。俺の前だけで見せる持田さんが好きで好きで好きでたまらない。今まで恋はしたけれどこんなに好きだって思ったことはない。


「持田さん」

「んー?」

「すっ、すきですよ!」

「おっ、椿くんがデレたー!」


また持田さんの顔が俺の首筋に埋まってはむはむされだした。俺は恥ずかしくて顔を両手で覆う。あぁもう勢いで言うんじゃなかった!


「椿くん」

「はっはい」

「愛してるよ」


真面目なトーンの持田さん告白に胸がきゅんってした。きゅんって音が持田さんに聞こえたんじゃないかって思うぐらいおっきい音だった。持田さん、好きですよ。愛してますって想いいっぱい込めて持田さんの額にちゅーをした。



キミに胸キュン☆


(椿くんすきすきー)
(そ、そんなに言わないでくださいっ)
(俺が珍しくデレてあげてんのにー)
(きゅっキュン死にしそうっ!!)


110309
あまあまモチバキ!

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