おせっかいで甘い考えなところが嫌い。誰とでもすぐ仲良くなったり勘が働くところも嫌い。全部、嫌い。




「嫌いですよ、おじさん」
「ふーん」




でも、後ろから抱きしめられてるこのぬくもりが気持ちよくて手放せないのも事実で。後ろでおじさんがにやにやしてるのも気づいているけどいつものように怒ることができない。こんな感情必要ないけれど、でも大切にしたいとか思わせてしまうのはこの人のせいなのだろうか。(めんどくさい)




「お前体温たっけーなー」
「…何か?」
「ん?なんでそう一言一言に突っかかってくるかなー…」
「いちいち勘に触るんですよおじさんの言い方は」
「ふーん」




首筋に息を吹きかけられて体がびくり、と動く。それに気をよくしたのか首筋に顔がうずめられる。くすぐったいし気持ち悪い!今すぐにでも殴ってやりたいけれど身動きが取れなくてとりあえず俺の腹に回っている腕をぎゅぅと抓りあげる。




「ってーなー」
「うざいです。」
「へーへー」




大げさに驚いたおじさんは俺の腹から手を放そうとする。それに気づくと体が勝手にその腕を引き留めていた。体から離れてしまう温もりにすがってしまったことが恥ずかしくてすぐに腕を離したけれど、やっぱりばれていて顔を覗き込まれる。




「な、んですか」
「うーん体は正直だと思っただけですよー」
「う、うるさい」




顎をつかまれてそのままキスされる。この角度だと結構首がしんどいんだけど、とか余裕ぶっている間にどんどんキスは深まってもう余裕なんてなくなっていた。ただ、キスに溺れて意識が薄れていく。




「バニーちゃん可愛いねー」
「バーナビー、です」
「おめめ真っ赤よー」
「誰のせいだと、」
「俺のせい?」




頬にキスされてどんどん顔に熱が集まるのがわかる。チッと舌打ちをして俯いた。わかってる、この感情が何かなんて。何を意味しているかも理解しているけれどまだ素直になんてなれない。だから言ってなんてやらない。



好きだけど、嫌い



なんて。







110505
うひひとうとう書いてしまいましたたいばに!!!バニちゃんかわゆい
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