俺は堺さんが好きだ!って大きな声で皆に言ってやりたいくらいに好きだ。堺さんはきつい言葉とか態度だけど本当は優しくて暖かい人だって俺は知ってる。だけど俺はまだ好きって堺さんに伝えてない。だって断られたら…俺立ち直れない。好きだもん。諦めらんないもん!どうしよう赤崎!!


「俺に聞かないで下さいよ」

「堺さんに嫌われたらどうしよう…!」

「まぁ仕方ないんじゃないスか」

「赤崎っ!」

「とりあえず伝えない事にはどうにもならないんじゃないスか」


そう言ってコーヒーをずずと音を立てて飲んだ赤崎はふい、と視線を逸らした。そこには堺さんがいて俺をしっかり見据えていた。えっちょっと待て!もしかしてさっき言ってたこと聞かれて…た?


「さか、いさん」

「…ちょっと来い」


腕をつかまれてそのまま連れていかれる。堺さんの表情が全く読めなくて、俺もうどうしたらいいかわかんなくて唇を噛み締めて涙が流れそうになるのを堪える。泣いたら堺さんに嫌われちゃう…!


「おい」

「え…?」

「泣くな」


こぼれ落ちそうな涙を堺の指がすくう。堺さんはいつもより優しげな目で俺を見ていた。そんな目で見られたら俺、勘違いしちゃう。好きってこぼれ落ちちゃう。堺さん、助けて、好きだよ。


「堺さん、」

「好きだ」

「え…」

「お前が好きだってんだよ!だから…泣くな」


ぎゅって、されてどんどん涙が出てくる。まさか両想いだなんて予想もしてなくて、抱きしめてもらえるなんてこんな幸せでいいのか心配になる。涙は全く止まる気配がなくて堺さんの服に吸い込まれてく。涙と一緒に俺の好きっていう気持ちも堺さんに吸い込まれるといいな、なんて思いながら堺さんを見る。


「さか、いさん」

「ん?」

「すき、すき」

「あぁ」


堺さんは優しく微笑んでくれて俺の額にキスをした。堺さん堺さん俺幸せです。あなたの事が大好きです。


Iあんど愛




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