シャワールームでの出来事
そんなこんなで練習2日目も無事終わりました。
黄瀬が青峰っちにバックドロップかけられて鼻血出してたけど。
それ以外はフツーだ。

なまえの頭の中にまた銭湯に行ける〜ってルンルンだったがどうやら「今日は学校のシャワーだ」と赤司くんに宣言されかなりヘコんだ。

『ねぇねぇ赤司様。赤司様が学校のシャワーでいいの?』

「ああ。別にかまわない。お前もそんなに銭湯に行きたいのなら一人で行って来い。」

『なにそれ寂しい。』

「なら大人しく入ってこい。」



そんなこんなで一人でシャールームに向かっているなーう。
他のメンバーは私が夕飯を作っている間にもう浴びたそうだ。
それを聞いて少し、いやかなり泣きそうになった。
桃ちゃんと狭いシャワールームに入ろうと思っていだがその計画がパーだ。

それにしても夜の学校はものすご〜く不気味だ。
いくら帝光中学校が綺麗だからって怖いものは怖いのだよ。
緑間に貸してもらったケロちゃんのぬいぐるみと、バスタオルや服が入った鞄を両手に持ち歩く。
しばらくするとシャワールームに着いたが真っ暗だった。

『こんなことなら一人で銭湯に行けばよかった...。』

電気をつけるとロッカーがあった。
初めてシャワールームを使うなまえにとってどう使うのかなどは分からなかったが、一度むっくんのシャワーを浴びているのを覗いた時のことを思い出し、ロッカーに荷物を入れた。
そして着替えタオル一枚になると、シャワールームが10つほどあるところに向かったが、当然のごとく誰もいない。
なまえは一番奥の一つ手前に入った。

そして躊躇しながらシャワーの蛇口に手を伸ばそうとした瞬間、音がした。

思わずビクッと体がはね、音を研ぎ澄ませるが誰かが入ってきたらしい。
それが女か男か分からないので音を立てずにいると、聞き覚えのある鼻声がした。

「♪〜」

やばいぞこれは。
あの巨乳好きの青峰だ。

いくら変態に定評のあるなまえでも身の危険を少し感じたので、そのまま黙って青峰が出て行くのを待とうと決めた。
青峰もどうやら一番手前のシャワールームを使っているらしく幸いにも離れている。

しかしやってしまった。
さすがにタオル一枚では季節関係なく寒いので身震いをしてしまい『ううっ。』と不気味な声を出してしまった。
しかも青峰がシャワーを止めている時に限って。

「あ?誰かいんのか?」


あほみねーっ!!
いつも赤司様や黒子っちの言う小言は耳に入れてないくせに、なんでこんなどうでもいい事は聴こえてるんだよー!

そしてシャッ、とカーテンを開ける音がし、ペタペタと足音がこちらに近づく。
なまえはカーテンの向こうを見つめていると黒い足があった。
青峰も向こうの足を見てか止まった。

「なー、俺石鹸忘れたから貸してくれねーか。」

こんな時に限って石鹸かよ!
つーかお前が石鹸で泡立ててるところなんか全然想像つかねーよ!

そして男声をとっさに出した。
『あ、ああ。じゃあ下から滑らせるぞ。』
と言い石鹸を青峰の足元に滑らせた。

「ああ、さんきゅーな。って普通に渡せばいいだろ?ま、いーや。終わったらまた返すからよ。」
青峰はそう言うとシャワールームに向かってったようだ。
その隙になまえは逃げ出そうと決心し、音を立てずにロッカーまで行こうとした。

が、何故かシャワールームに持って入ったケロちゃんを落としてしまった。
それも青峰のシャワールームの前で。
そしてケロちゃんは落とした拍子に自分の足で蹴ってしまい、青峰のシャワールームの中に入って行った。

おいー!!
何がラッキーアイテムだ!!
そんなトラップいらねえー!!!

そしてすぐさまロッカーに向かおうと頭で働かせている間に、青峰が現れた。

「緑間だったのか。石鹸.....よう。」

『よ、よよよよよよう。』
めちゃくちゃどもった。
しかも青峰と来たら思春期の男なわけでなまえの胸元を凝視、だ。

「お前、意外と胸あんだな。」

『な、.......///ばかやろー!!!』
昔の青春ドラマみたいに叫んでしまったが、とりあえず持っていたシャンプーとリンスを青峰に投げつけてやった。

「いってー!!てめぇ!何す....あ、赤司。」

『はぁ?!!』

騙されんぞ!と思ったが条件反射でやはり青峰の向く方向に目を向けるとまじで赤司くんがいた。
しかも半裸、だ。
下は残念ながらタオルを巻いている。

『赤司様!!そのお体は.....はぁ//』

「おい、興奮しているのは分かるがお前は自分の状況を分かっていないのか。」

『え.....。』

そうでしたよね。
私もタオル一枚ですよね。

『でも赤司くんなら別にいいかも。だってどうせ裸を見せ合う仲になると思うし。』
なまえは顏を赤らめながらグッと親指を立てる。

「その親指へし折ってやろーか。....お前は一度戻れ。先に俺らが使う。」

『え?!』

さすがにそれは嫌だ。
今、時間を見ると9時前だし、もう一度この暗い学校内を一人で来るのは断じて嫌だ!!!!

『それは嫌です赤司様。』

「はぁ.....。次、使う時は一緒についていってやるから。」
と赤司は頭を抱える。

『!!!!デレきた!デレ!』

「そんなに一人で行きたいのか。」

『嘘です。では一度戻るんで!!』
なまえは光の速さで着替え、出て行った。




「赤司ってなんだかんだなまえに関しては甘いよな〜。」

「...青峰。お前の黒い皮膚をそぎ落として赤くしてやろうか。」
赤司は青峰に垢すりを見せ黒く笑う。

「....冗談だって。」

fin


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