今、私は皆の昼飯を作っている。
っても桃ちゃんは料理が下手ならしく、青峰から「絶対さつきをキッチンに立たすな」という命令が下った。
どうしたもんか、と思っていた。
そこまで下手なのか、と包丁を握らせたら、もうすぐで死人が出るところだったので私は桃たんは練習に戻らせた。
どうやら他のマネージャーも料理がしたことが無い、分からないばかりなので、教えていたら時間が食うので私は全部やる、と言い切り、今はキッチンで一人だ。
何だかんだママから、料理教室は強制的に通わされていたので、料理は出来る方だ。
そして冷蔵庫を見ると、ぎっしり資材があり、1軍だけの分だったら余裕で作れそうだ。
私は、豚の生姜焼き、けんちん汁、カブのあんかけと煮物を一つ作った。
さすがに40人分はなかなか時間がかかった。
机に並べている頃に、どんどん人が集まってきた。
「何?!これだけの量、全部なまえが作ったのかよ!しかもすっげー美味そう!」
「ほんとだー、なまえちん、すごいねー」
「まさかなまえが料理を作れるとは意外なのだよ。」
「なまえ、変な物を入れてないだろうな。」
『うん!赤司くんには媚薬を入れ...いひゃいいひゃい!』
なまえは赤司に頬をつねられていた。
『いひゃい...。入れたかったって言っただけなのに。ふん。』
「なまえさん、僕にくっつかないでください。」
「あー!なまえっちズルい!俺もくっつくッス!」
『ちょ、黄瀬あっちいけー!何で私にくっつくんだ!お前は黒子とくっつけ!私のオカズ「早く座れ。」はい。』
そしてマネージャーの席に座ろうとしたら、お前はここでいい、と赤司くんの横に座らされた。
『えー、せっかくならむっくんの隣がいいし...。』
「何か言ったか?」
『イエナニモ。』
そしてご飯が食べ終わった。皆、とても美味しかった、と言ってくれ私は嬉しかったのだよ。
『皆、夜ご飯は何がいいー?!なまえちゃん、はりきっちゃうぞ!☆』
少しシラけたが、徐々に注文が聞こえてきた。
カレー
とんかつ
ロールキャベツ
親子丼
など、様々だったので、和と洋で多数決を取ったところ、洋が3分の1を占めたので、今晩は洋食だ。
そしてみんなのお皿を洗っていると、黒子っちがやってきた。
『あれ、黒子っち。どうしたの?』
「さすがにこの量はきついだろうと思って、手伝いに来ました。」
『やーん!そんなのいいのに!黒子っちったらいいお嫁さんになるね!早く黄瀬か青峰と結婚しなよ!』と背中を叩くと「冗談はやめてください。」といつもより少し低い声で言われた。
あれ、黒子っちってちょいブラック?
『や、でも本当に休憩時間短いだろうし、いいよ。私の事は気にせず、休んでくれ。じゃないと私がなんか嫌だから。』
と、強引に黒子っちをキッチンの外に追いやった。
「...別に気にしなくていいんですけどね。じゃあ、夜は手伝います。」
『言葉だけもらっとくー。』と、彼女は扉を閉めた。
なんだか赤司が気に入るのも分かりたくないが、分かってしまった黒子であった。
fin